ドストエフスキー原作の小説を元に、時代設定を日本の江戸末期に置き換え、1995年に初演された野田秀樹作の『贋作・罪と罰』。その戯曲を、構成・演出・振付=謝珠栄、作曲=玉麻尚一の手により2001年7月にミュージカルとしてリメイクした舞台『天翔ける風に』。
初演時には、宝塚歌劇団の現役男役であり同年11月に星組のトップスターとなった香寿たつきさんをヒロイン・三条英役にキャスティングしたことでも話題を集めたこの公演が、今年再演されることとなり、その発表会見が4月2日に都内で大勢の記者・関係者を集めて行われました。
今回の再演にあたって「初演の時は合宿をしたりして大変だったけれど、楽しかったし、素晴らしい舞台が出来たし、全部がいい思い出になっている作品創りでした。私は、三条英という女性に憧れていますし、時代を変えていく底知れぬ若いエネルギーの群像劇に惚れ込んでいますので、また同じメンバーと創る舞台に期待してください。」と話す謝珠栄さんからは、この作品に対する熱い思いが強く感じられます。
また、宝塚退団後、初のミュージカル出演となる香寿たつきさんは「この作品が私の女優第一作となります。退団してまだ10日くらいなので実感が湧きませんが、外の世界に羽ばたくにあたって、この作品で臨めるのを光栄に思います。「前回のほうが良かったわね」と言われないように気を引き締めて頑張ります」とコメント。周囲からは「綺麗になった」「女っぽくなった」「さらに華やかになった」など、この2年間での成長を印象づける声が数多く聞かれました。
「今年は、音楽面でもさらに膨らませていきたい。バンドを前に出して臨場感を高めたい。」と語る謝さん。さらにパワーアップし、時代を超えたメッセージが込められたこの舞台を観て、感じて、考えられてはいかがでしょうか。
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