シアターフォーラム    
シアターフォーラム 日本初演20周年記念 『レ・ミゼラブル』製作発表

会見風景
4列目:男性アンサンブル(松村曜生、麻田キョウヤ、清水裕明、中本吉成、横田裕市、菊地まさはる、近藤大介、石井一彰、松原剛志、中井智彦、港幸樹、櫻井太郎、丹宗立峰、佐嶋宣美、藤田光之、上野聖太、野島直人、田中裕悟、梶雅人、五大輝一)
3列目:女性アンサンブル(新井小夜子、わたりあずさ、折井理子、清水彩花、浅野実奈子、藤咲みどり、歌納有里、深野琴美、井上珠美、児玉奈々子、岡村さやか、穂積由香、稲田みづ紀、吉岡里奈、阿久里夏代、本田育代)
2列目左より:安崎求、駒田一、徳井優、三谷六九、岸祐二、坂元健児、原田優一、東山義久、シルビア・グラブ、渚あき、山崎直子、泉見洋平、藤岡正明、小西大樹、山崎育三郎、森公美子、田中利花、瀬戸内美八
1列目左より: 山口祐一郎、別所哲也、今井清隆、橋本さとし、神戸みゆき、坂本真綾、笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子、辛島小恵、菊地美香、富田真帆、阿部裕、石川禅、岡幸二郎、今拓哉

1987年6月11日、東京・帝国劇場でその歴史的なプレビュー初日を開けたミュージカル『レ・ミゼラブル』。
 それまでのスター中心の公演とは異なり、群像劇として多くの登場人物にドラマがあるミュージカルとして歴史を大きく変えたこの舞台では、その高い音楽性を表現し、歌って演じられる高レベルのキャストを揃えるために、日本で初めて全ての役を一般公募。1万1千件を超える応募の中から選ばれたキャストは、1年間に渡り“エコール『レ・ミゼラブル』”と呼ばれる学校で、発声、身体表現、歴史的背景など『レ・ミゼラブル』を上演するため、登場人物を演じるために必要なあらゆる事を身につけて、その初日を迎えました。
 その全役オーディション、そして“エコール『レ・ミゼラブル』”の伝統は現在まで引き継がれ、2007年6月〜8月に帝国劇場で行われる公演で20周年を迎えることとなり、その製作発表が11月13日に都内のホテルで行われました。

 70名に及ぶキャストが揃い、150名のオーディエンスと報道陣を迎え、軽部真一フジテレビアナウンサーの司会でスタートした製作発表では、最初に20年間の歴史を振り返るダイジェストのビデオが上映されます。
 これまでの上演回数は2141回、総出演者数は389名、1997年には初演から10周年で1000回公演を達成し、2005年には2000回を記念してのスペシャルキャストでの上演も行われるなど、多くの話題と感動を提供してきた『レ・ミゼラブル』は、今回が2年ぶりの帝国劇場公演となり、9月〜10月の福岡・博多座公演終了時には、その上演回数を2354回に伸ばすことになります。

 続いて一足早く20周年記念公演が行われているNYの模様を、「日本の『レ・ミゼラブル』の母」と紹介された演出家アシスタントの垣ヶ原美枝さんがレポート。
 NYでは3年前に一度クローズした『レ・ミゼラブル』ですが、今回6ヶ月の限定公演で10月29日よりプレビューがスタート、11月9日に初日を迎えたということで、スライドを交えたまさに最新の情報に、キャストも興味津々で聞き入ります。
 現在、NYで公演が行われているブロードハースト劇場は、帝劇よりも小さいために大道具の収納など様々な工夫がされている事、そのため登場人物の出入りが変更されたり、オーケストレーションも一部変更になっている事など、ユーモアを交えた語り口にしばしば笑いも起こる会場。
 さらに、ジャベール役のノーム・ルイスはアフリカ系アメリカ人であり、バルジャンを演じるアレクサンダー・ジェミニアーニは26才である事が紹介されると、突然山口祐一郎さんが「すみません、申し訳ない。」と立ち上がってお辞儀をして、会場は大きな笑いに包まれました。


 その後は、出席した全キャストがアンサンブル(男性20名、女性16名)、プリンシパルの順に紹介されて、長く暖かい拍手が続きます。
 さらにプリンシパルの34名は一言づつ挨拶を行い、緊張の中にも、それぞれがこの作品に対する熱い思いが伝わってきますが、その中で一番のざわめきが起こったのは、今回初めてコゼット役で出演する富田真帆さんが「『レ・ミゼラブル』の始まった1987年に生まれて、この6月に20才になります。」と自己紹介した時。
 司会者曰く、「出演者に衝撃が走った。」瞬間となりました。


 続いて行われたのは質疑応答。
 「時代が変化しても、変わらないの作品の本質的な魅力と、なぜここまで観客の支持を得られたのか。」に答えたのは4人のジャン・バルジャン。

 また、20年の歴史を持つ『レ・ミゼラブル』ならではのケースが、アンサンブルからプリンシパルになったり、年代によって役柄を変えて出演するキャスト。今回の主席者では、今井清隆さん、岡幸二郎さん、石川禅さん、安崎求さん、阿部裕さん、原田優一さん、知念里奈さんらが居り、それぞれに「経験者は感想を、これからの方は期待などを。」という質問に、その胸中を語ります。

 そして最後の質問は別所さんに対して「今の様な時代に、将来を担う子供たちに向けて、この作品を通して伝えられるメッセージを一言でお願いします。」というもの。
 しばし天を仰いで考えた別所さんは、「「一日一日を大切に生きる」ということだと思います。」と、きっぱり答え、満場の拍手を浴びていました。


 ラストは、初参加のキャストを中心に劇中から3曲のナンバーが披露されます。
 マリウス4人(泉見洋平藤岡正明小西大樹山崎育三郎)のリレーによる「♪カフェ・ソング」。コゼット(辛島小恵)マリウス(小西大樹山崎育三郎)、エポニーヌ(知念里奈)による「♪プリュメ街〜♪心は愛に溢れて」。そして最後の「♪ピープルズソング」では出席者70人全員による迫力の大合唱に、帝国劇場さながらのでスタンディングオベーションで観客が応じ、1時間半に渡る製作発表は幕を閉じました。
(この歌の場面は東宝サイトで、動画がご覧いただけます)


 また、製作発表のあとには、ジャン・バルジャン、テナルディエ夫人、マリウス、エポニーヌの4役の方へのインタビューも行われ、改めて今回の舞台に対する意気込みや、20年という年月の重さなどに対するそれぞれの思いが語られました。


 なお、この製作発表の模様、ならびにインタビューなどは順次動画で掲載する予定で、現在準備を進めております。
 残念ながら、当日参加出来なかった皆様にも、その雰囲気が伝えられるようにしたいと思っておりますので、どうぞ楽しみにお待ちになってください。

軽部真一
軽部真一(フジテレビアナウンサー)
垣ヶ原美枝
垣ヶ原美枝(演出家アシスタント)
山口祐一郎、別所哲也、今井清隆、橋本さとし
ジャン・バルジャン  左より:山口祐一郎、別所哲也、今井清隆、橋本さとし
森公美子、瀬戸内美八
テナルディエの妻  左より:森公美子、瀬戸内美八
泉見洋平、藤岡正明、小西大樹、山崎育三郎
マリウス 左より:泉見洋平、藤岡正明、小西大樹、山崎育三郎
神戸みゆき、坂本真綾、笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子
エポニーヌ 左より: 神戸みゆき、坂本真綾、笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子

日本初演20周年記念
  ミュージカル『レ・ミゼラブル』

《 東京公演 》
日程  2007年6月8日(金)〜8月27日(月)  全131回公演
会場  帝国劇場
料金  S席 13,500円  A席 9,000円  B席 4,000円  (全席指定・税込)
前売  6月分 2007年3月31日(土) 電話予約・プレイガイド 4月7日(土) 帝劇窓口
7月分 2007年4月21日(土) 電話予約・プレイガイド 4月28日(土) 帝劇窓口
8月分 2007年5月19日(土) 電話予約・プレイガイド 5月26日(土) 帝劇窓口
チケット  東宝テレザーブ 03-3201-7777  ほかプレイガイド
お問合せ  帝国劇場 03-3213-7221

《福岡公演》
日程  2007年9月4日(火)〜10月24日(水)  全82回公演
会場  博多座
料金  A席 15,500円  特B席 12,500円  B席 9,500円  C席 5,000円  (全席指定・税込)
前売  9月分    2007年7月7日(土)
10月分  2007年8月4日(土)
お問合せ  博多座電話予約センター 092-263-5555

東宝公式サイト 

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