半世紀近くに亘り、頑なに伝統を守り続けてきた産業隆興大學應援團は、第三十八代團長・望月薫(東貴博)を中心として、旧態依然とした規律の下で活動を繰り広げていたが、臭い、汚い、時代遅れ−−その暑苦しくも男臭い存在感ゆえに、團員不足で廃部の危機に直面していた。そんな彼らの前に現れたのは、愛する産隆大學應援團のために再入学を果たした伝説の第二十代團長・淵村誠(今井雅之)だった。「応援とは一方通行の愛だ!」と言い切る淵村を新たに第三十九代團長に迎えた團の行く末はいかに・・・
今回の舞台ではドラマの面白さをそのままに、『THE WINDS OF GOD』で、作・演出・主演を務め、国内外で絶賛を浴びた今井雅之が、なんと10年ぶりの新作として舞台版のオリジナル脚本を執筆。さまざまな出来事が巻き起こり、産隆大學應援團は新たな物語の展開を迎えます。また今井さんは同時に演出も手掛けて、一途な男たちの超真剣な熱血青春を、歌と踊りも交えた2時間の中で描き出して行きます。
出演は他に隈部洋平、脇知弘、是近敦之ら、TVドラマでも強烈な個性を発揮したメンバーが再び集合。文字通り熱いオトコたちを演じます。
初日を前にして行われた舞台稽古の後で、記者会見に臨んだ團員たちは、
「衣裳の学ランが臭くなるので、デオドラントだけはしっかりして行きたいですね。」(東貴博)、「とにかく汗を掻く芝居なので、水分補給をしながら頑張ります。」(隈部洋平)、「ダンスは失敗しないように、後は痩せてしまうので食べて頑張りたい。」(脇知弘)、「今回の舞台は凄く体力を使いますが、稽古ではそれ以上のことをやってきているので、まずは東京の8日間を走り抜けたいと思います。」(是近敦之)、「2年前に深夜番組だったのが舞台版として実現して、また結集できるのが夢のようでありワクワクしています。早くお客さんの前でやりたいですね。」(今井雅之)と、それぞれにこれから始まる公演に向けて、時に力強く、時にお互いのコメントに突っ込みを入れて笑いが起こるなど、文字通りの結束の強さを見せながら抱負を語ります。
また、この舞台は4月22日には石川県での公演も予定されているという事で、「石川県で被災されて大変な思いをされている方々にも、この熱い思いを届けたい。」と、全力での応援を誓っていました。
それと、これからご覧になる方は、開演の5分前には所謂「予鈴」があるのですが、それまでに客席に着かれて居る事をお勧めします。きっと、ちょっと得をした気分になれる筈ですから。
ストレス社会とも言われている現代社会に、ただひたすらの熱い思いと、目いっぱいの笑いでエールを送る超熱血コメディ『産隆大學應援團』。最初は弱小應援團にエールを送っていたあなたが、笑っている内にいつしか彼らからエールを送られ、元気を受け取って、観終わった後には元気になっている。そんな作品の誕生と言えそうです。
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