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 祝 山田五十鈴さん 文化勲章を受賞
 

 平成12年度の文化勲章を、山田五十鈴さんが女優としては初めて受賞されることとなりました。

 文化勲章とは、日本文化の固有の長所を確立し、時勢の進歩に応じて一層その精華を発揚し、科学、芸術などの文化の発達に関して偉大な貢献をなした男女に与えられるもので、昭和12年以来、285人の方が受賞されています。
 尚、親授式は、11月3日文化の日に皇居にておこなわれます。

 山田五十鈴さんは、戦前の新派俳優・山田九州男さんと清元の師匠を両親に持ち、1930年、日活「剣を越えて」で映画界入り。1935年には東京劇場「私のあなた」「有罪無罪」で初舞台を踏んだ後は、映画・舞台・TVにと活動の場を広げ、いずれも大成功を収めました。
 特に舞台では、1972年から始まった「日本美女絵巻シリーズ」(帝国劇場)を始め、1974年初演の「たぬき」では円熟した演技に加え、幼時から鍛えた三味線やのどを見事に聞かせて、毎日芸術賞、芸術祭大賞を受賞。1983年には新派に参加、新橋演舞場で父親の三十七回忌追善興行の「太夫さん」で芸術祭大賞。など数々の名舞台を生み出しています。

 1987年にファンの投票から代表作「五十鈴十種」を選定。「狐狸狐狸ばなし」「香華」「女紋」「淀どの日記」「千羽鶴」「女坂」「菊枕」「たぬき」「しぐれ茶屋おりく」「三味線お千代」を選定したほか、「たぬき」の成功以来、東宝の名人会で唄・三味線を披露、1976年には日本フォノグラムから朗読・舞台録音・音曲を収めた「山田五十鈴を聴く」が発売されています。

女優の嵯峨三智子さん(92年8月逝去)は、俳優・月田一郎氏との間に生まれた長女にあたります。

 64年テアトロン賞、78年芸術祭大賞、82年菊田一夫演劇賞、83年芸術選奨文部大臣賞、87年芸術祭賞など受賞多数。93年文化功労者。

 
 山田五十鈴さん 文化勲章受賞に関するコメント
 

思いがけなく、過分のものをいただくことになり、とまどっております。ひたむきに、ひたすらに、芸の道にとりくんで参りました。
 これからも、今まで通りの自然体で、つとめていきたいと思っております。父も娘も俳優でしたから、泉下で喜んでいるものと思います。



   

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