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 第6回ニッセイ・バックステージ賞
 第6回ニッセイ・バックステージ賞が10月20日に発表されました。

 このニッセイ・バックステージ賞は、財団法人ニッセイ文化振興財団による
舞台芸術を裏から支え、優れた業績をあげている舞台技術者=広い意味での
「裏方さん」に光を当て、永年にわたって舞台芸術を支え、また後進の指導、
育成にも尽力された方を称えるために平成7年に創設されたものです。

本年度は、推薦115件 74名のうち、以下の方が受賞されました。
受賞理由ならびに経歴は以下のとおりです。

作本秀信(サクモト ヒデノブ)氏(舞台音響効果) 83歳

55年に渡り、音響効果一筋に活躍。教育の場での後進の育成に尽力され、また関西の地域文化の向上に積極的に参画されました。

昭和19年NHK大阪放送効果団に入団。
昭和20年頃より主として関西の新劇・人形劇・商業演劇等の音響効果プランナー、音作り、オペレーターとして活躍。
菊田一夫演出『王様と私』(昭和39年)、中村哮夫演出『その男ゾルバ』(昭和61年)等大阪発のブロードウェイ・ミュージカルの音響効果を数多く手掛けた。
昭和49年NHK退職から平成3年まで大阪芸術大学舞台芸術学科放送科教授、昭和55年から平成9年まで兵庫県ピッコロ舞台芸術学校講師を務めた。
現在は、吹田市立メイシアターの舞台芸術アドバイザーシステムを拠点として、地域文化の向上ならびに後進の指導にあたっている。
   昭和35年 菊田一夫音響効果賞受賞
   昭和52年 大阪府知事表彰(舞台芸術) 他

松家 公(マツヤ イサオ)氏(小道具の製作) 72歳

広範にわたる舞台小道具製作に永らく従事され、依頼者の意図を深く理解し、豊富な経験と技術で黙々と製作を続けられ、その作品に高い信頼が寄せられています。

昭和25年5月藤波小道具(株)に入社。昭和41年同社を退職後、昭和42年小道具製造のマツヤ工作所を開設。現在にいたる。
小道具の製作は、演劇・オペラ・ミュージカル・バレエ・日本舞踊など多岐にわたっている。
代表作は、『アルガメムノーン』、『メディア』『ラ・マンチャの男』『マクベス』『テンペスト』等がある他、浅草寺の金龍の製作も行った。
舞台作品の本質・目的や美術家の意図などの深い理解の上に立った小道具 であることから、絶大な信頼と評価を得るにいたっている。
このような業績を大きな組織の中ではなく、個人で黙々と続けてきたことは特筆される。

榧野 明(カヤノ アキラ)氏(演劇道具の輸送) 57歳

道具の輸送の基本を「演劇を愛する」ことに置き、計画どおりの到着、破損防止に万全を期す優れた力量を持ったドライバーとして、高い評価を受けています。

昭和37年大阪東運送株式会社(現・ヒガシ運送サービス)に入社。
劇団民芸の旅公演を皮切りに、各劇団の大道具、小道具、衣裳など舞台の道具類を専門に運び続けて35年になる。
運搬が確かなだけでなく、旅公演では搬入、搬出から大道具や照明の仕込み、舞台の転換の手伝い、制作の補助からパンフレット売り、求められれば役者までこなす。
永年の経験と人脈を通して劇団と地方組織とのパイプ役を務めるなど各劇団の旅公演に欠くことのできないスタッフでもある。
社内の舞台道具専門の後継運転手の育成にも力を注いでいる。
宇野重吉さんが仮名手本忠臣蔵の萱野三平の名から名付けられた「三平(サンペイ)ちゃん」の愛称で通っている。
   平成4年 全国演劇鑑賞連絡会議30周年表彰
   平成11年 社団法人全日本トラック協会銅十字章

 授賞式が11月28日、日生劇場にてとりおこなわれます。



   

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