左より：戸井勝海、玉野和紀（振付）


左より：玉野和紀（振付）、堀内敬子


左より：絵麻緒ゆう、川平慈英

原題を『I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE』という意味深なタイトルの付いたこの作品は、1996年にオフ・ブロードウェイで幕を開けて以来、現在までロングランを続けていると言うヒット・ミュージカル。

　出演者は男2人、女2人の計4人だけ。演奏もピアノとヴァイオリンの2つというシンプルな構成。彼らが、男女としての出会いから、時に恋人同士に、時に親子に、時に友人になり、素敵なミュージカルナンバーと、ウィットに富んだ会話と、切れ味の良いダンスで様々な場面、様々な人々を次々と演じるシチュエーション・コメディです。

　日本初演となる今回の舞台。出演者は、元宝塚雪組のトップスターで02年に宝塚を退団後、テレビ、声優、舞台など活躍の場を広げている絵麻緒ゆう。ミュージカルでデビュー後、舞台から映像と幅広<活躍している川平慈英。劇団四季で様々なヒロインを演じ、退団後も大作ミュージカルに数多<出演している堀内敬子。ストレ一トプレイからミュージカルまで数々の舞台に出演し、好評を博している戸井勝海。
と華も実力もあるキャストが揃いました。

　初日まで半月余り、稽古場では演出の山田和也さん、振付の玉野和紀さんらを中心に、科白と動きの細かいチェックが行われています。18の場面が次々と演じられると言うことで、稽古場の壁にはシーン毎のセット図が貼られ、時にはセットの模型を使っての説明も行われています。

　出演者の方々にお話を伺うことができました。川平さんは「N.Y.でこの舞台を見て是非演りたいと思った」ということです。
　また全員が10代から70代まで様々な役を次々と演じ分けるということで、皆さんから「まだ次の役回りがすぐに出てこない」「全部通して演ったら、倒れるかも知れない」などの声も聞こえ、初日に向けて今が一番苦しいところのようですが、こうした産みの苦しみを経て、観客を本当に楽しませてくれるエンターテインメントが誕生するのでしょう。

　「誰にでも、きっと心当たりのあるシーンが出てきます」という、本当に身近に感じられるストーリー。「演出家が、自分の家庭をモデルにしているシーンも有る」という話も飛び出すなど、和気藹々の出演者たち。
　変幻自在でハッピーで楽しさ満載のミュージカルが、この秋、幕を開けます。
　あなたは誰と一緒に観に行きたいですか？