孤島にある屋敷のパーティに招かれて到着した年齢も経歴も違う8人の男女。数日前に雇われたという使用人夫婦が出迎えるのだが、ホストであるこの家の主は到着が遅れるという。
そしていぶかしがりながらも皆が夕食を終えただんらんの最中、突然どこからか声が響いて、その場に居た10人全員の過去の罪を断罪し、死刑を宣告する。
壁に飾られたマザーグースの唄。そして10個の兵隊人形。その唄の歌詞になぞらえて一人、また一人と殺され、同時に兵隊人形の数も減ってゆく。
犯人はどこにいるのか? 何のために計画された殺人なのか?
迎えの来ない孤島で、誰も信じられない恐怖の日々が始まる・・・
ミステリーの女王、アガサ・クリスティの傑作サスペンス戯曲『そして誰もいなくなった』の舞台稽古が、10月31日の初日を前に、東京・新宿のシアターアプルで行われました。
過去に何度も上演されたことのあるこの作品ですが、今回は新たな翻訳(=丹野郁弓)を行い、劇中に歌や踊りのシーンを取り入れるなど、演出上でも新たな試みがされています。
出演は山口祐一郎さん、匠ひびきさんを始め、沢田亜矢子さん・天田俊明さん・今拓哉さん・金田賢一さん・長谷川哲夫さん・中島ゆたかさん・井上高志さん・野本博さん・三上直也さんと、舞台、映像で活躍中の実力派が揃いました。
舞台稽古に先だって行われた会見では、山口さん・匠さんが「緊張でドキドキしています」と言いながら、これが初めての共演とは思えない掛け合いで、息の合ったところを見せます。お互いを「頼り甲斐のあるパートナー。」「側に居るだけで落ち着く」というお二人。舞台の見所を聞かれて、「匠さんでしょう」「山口さんです」言い合うなど、ミステリーの裏側では、出演者のがっちりしたスクラムがあるようです。