2人の男性キャスト、2人の女性キャスト、そしてピアノとヴァイオリン。
このシンプルな構成で全18シーンに及ぶ男女の様々なシチュエーションを、時にカップルに、時に親子に、そして時には友人となって変幻自在に見せ、そのウイットに富んだ会話、切れ味の良いダンス、素晴らしいナンバーと、ミュージカルの楽しさのエッセンスのような作品、『I
LOVE YOU 愛の果ては?』。
オフ・ブロードウェイでは1996年から現在に至るまで3000回以上の上演が続いているロングラン作品ですが、日本では2003年9月に初演を果たし、公演中からその評価は高まる一方で、リピーターも続出。そして、その熱い要望と声援がが実って、一年を待たずして今回の再演となりました。
しかも出演者は初演のまま。TV番組やCMなどの映像は元より、舞台俳優としても高い評価を受けている川平慈英、グローバルな活動を目指し2002年に宝塚を退団した絵麻緒ゆう、劇団四季で次々とヒロインを務めて人気を博した堀内啓子、舞台を中心に活躍しその実力を誰もが認める戸井勝海、と個性の違う実力派の4人が火花を散らします。
男女が出会ってから、恋人同士での最初のデートの悩み、2人で過ごす最初の夜、結婚、結婚後の生活…、と次々と男女関係をテーマにした場面が演じられるこの作品。
初日を翌日に控えた8月25日に行われた舞台稽古では、昨年よりさらにパワーアップした出演者たちが、「そ、そこまで演るか!」と言うほどのハジケっぷりで観客を多いに笑わせ、そして時に「そうなんだよね。」と思わずうなずいてしまうステージを繰り広げました。
舞台稽古前に行われた会見で、出演者の4人は
「再演が一年後に出来て、素直に嬉しいですし、感謝してます。早くお客様の前でパワーを炸裂させたい。チームワークも去年より何倍も良くなっているので、楽しみの一言です」(川平さん)
「再演まで一年の短い時間で、――私も6本の舞台に出ましたが、――去年よりみな経験を積んでパワーアップしたねと言われるように、チームワーク良くお客様のパワーも感じて、それを倍返していけるように頑張りたい」(絵麻緒さん)
「一年前から明日の初日を楽しみにしていました。稽古はもう良いので(笑)、一日も早くお客様の前で演りたいと言う気分です」(戸井さん)
「本当に皆さん更にパワーアップしているので、この力を思う存分発揮したいと言う気持ちでいっぱいです。」(堀内さん)
と、既にはやる気持ちを押さえきれない様子。
「ニューヨークで観た時から「やられた!」と思って、自分から演る時には是非起用して下さいといっていた作品なので、去年は実現して幸せだったし、今年はまたちょっと成長した舞台を観せなければいけないというプレッシャーを感じつつ、今回はより掘り下げが出来て、丁寧で、繊細で、深みのある舞台になっている手応えを感じています。」と語る川平さん。
とにかく、観客の前で演じられることが待ち遠しい、といった雰囲気の出演者達。再演を待ち望んでいたファンの前での再演は、両方にとってさらに幸せな時間となりそうです。
また開演15分前、5分前、などに場内放送される川平さんと絵麻緒さんの場内アナウンスも聴き物。是非、時間に余裕を持って席に着いて、笑いのリハーサルをなさることをお薦めいたします。