「歌舞伎」「文楽」「宝塚歌劇」「狂言」などの幅広い観劇歴と交友関係、そして自らの舞台経験(邦楽・日本舞踊)を基に様々なジャンルのアーティストにインタビューを行っている舞台芸能研究家の京極彩子さん。
その京極さんが主宰する「彩の会」が発足10周年を迎えるのを記念して、初めて“能”をテーマに取り上げ、ゲストに観世流シテ方能楽師の梅若晋矢さんを迎えて、2004年11月29日(月)にトークサロンを開催することになりました。
この「トークサロン」とは、これまで彩の会でおこなっていたトークショーよりもさらに親密感のある空間において、ゲストはもとよりその芸能の魅力と歴史に深く迫ることを目指したもの。今回は面や扇などを間近で見ていただきながらゲストの梅若晋矢さんの話をじっくり伺うことが出来て、従来のファンの方はもとより、初心者の方にも楽しんで頂ける催しとなるとのこと。
ゲストの梅若晋矢さんは、500年の歴史を誇る梅若家において、故55世六郎師の孫として生まれ、祖父ならびに現六郎師に師事されて、1960年の初舞台より、古典はもとより新作能にも積極的に取り組み、また海外公演にも数多く参加するなど、広く活躍をされている方。
その端正な面立ちから能楽界の貴公子とも言われ、2001年・2003年に明治座で行われた、能狂言、日本舞踊などのジャンルを超えた実力派の若手による特別芸術公演『伝統芸能の若き獅子たち』ではリーダー格として2度のトリを務められていますので、古典芸能ファンの中には御存知の方も多いかも知れません。
各種演劇、その中でも特に古典芸能には造詣の深い京極さんと、能楽界の第一線で活躍されている梅若晋矢さん。お二人のトークで能楽師の修行の過程や、能楽の魅力など、興味深い話題の数々が語られるこの催し。恒例となった質問コーナーや抽選会などもあり、参加された方は、きっと能楽堂にも足を運びたくなることでしょう。