演出の青井陽治氏が「この二人の組み合わせで見たい」と希望したキャストが実現した2005年版の『GODSPELL』。
2002年版のジーザス役を務めた新納慎也さんは「前回の公演をやった次の日からプロデューサーと演出家の青井さんには逢う度に「『GODSPELL』やってくれ、『GODSPELL』やってくれ。」と3年半言い続けました」と熱く語るほど惚れ込み、一方の2001年版でユダ役を演じた大沢樹生さんは、「初演のユダを演らせて貰って3kgから4kg体重が落ちたし、基本的にミュージカルは好きじゃないんですけれど、これに限っては本当に楽しい舞台なので快く受けさせて貰いました。」とクールに語ります。
新訳聖書の「マタイによる福音書」に基づいてスティーブン・シュワーツが作詞・作曲したロック・ミュージカル『GODSPELL』は、10月2日まで、東京・池袋の芸術劇場中ホールで公演中で、連日ミュージカルファンでにぎわっています。
今回の公演では、新たに衣裳協力として文化服装学院の生徒さんが参加。キャストが決まる前に、役のイメージ合わせてデザインを始め、キャスト決定後にキャラクターに合わせてデザインに手を加えて今回の衣裳が完成したそうで、若い服飾デザイナーたちの『GODSPELL』のイメージを身にまとった2005年の『GODSPELL』が出来あがりました。
聖書を元にしたキリストとユダの物語と聞くと、どうしても堅苦しいイメージを持ってしまいそうですが、舞台は聖書のエピソードを、公園に集まった若者たちが劇中劇やゲームの形で遊びながら追体験して行くスタイル。カラフルなジャングルジムのセットの中で、繰り広げられる物語は、聖書の時代も今も変わらない人間の姿を描き出しています。
上演を重ねる毎に熱くヒートアップする舞台。聖書やキリスト教に興味の無い方でも関係なくコンサート感覚で楽しめる、明るくノリの良い作品と言えそうです。