この受章を知らせる電話を受けた際の事を、「その時に「発表はまだ先でございますので」と口止めをされて、「もしかして口が滑って喋ったりしたらお受けできなくなるんでしょうか。」とお聞きしたら、「いやあ、そんなことは」と電話の向こうで笑ってらっしゃいました。」と振り返って、「その時が一番嬉しかったですね。」という森さん。
実は、今回の共演者の東山さんには、つい受章の報を漏らしてしまったそうですが、「「あ、そうですか」で終わりで、お祝いの言葉も無かったのはもしかしたらライバルだからでしょうか(笑)、でも、あの方が貰うにはまだ当分年月がございますね。そういう方ですから、さっぱりして宜しいんじゃないでしょうか。」と語る言葉からも、お二人の深い信頼関係が感じられます。
今年は、約10年ぶりとなるシングル「♪月夜のタンゴ」が、『ツキコの月 そして、タンゴ』の初日でもある10月5日に発売され、オリコンチャートで初登場45位にランクインした森さん。歌手デビューして以来65年目にして初のチャートインや、85歳5ヶ月での初登場トップ50入りなど、史上最年長記録となりましたが、先日の会見でも「紅白歌合戦の行われる12月31日のスケジュールは空いています。」と語るなど、まだまだ衰えぬチャレンジ精神も、衰えぬ若さの秘訣の一つなのでしょう。
なお、現在公演中の舞台『ツキコの月 そして、タンゴ』は、10月30日(日)まで東京・有楽町の帝国劇場での上演が行われた後、11月5日(土)から11月30日(水)までは名古屋・中日劇場にて公演が行われます。
そして、既に発表されている、2008年1月〜3月の『放浪記』公演(“芸術座”の跡地に現在建設中の新劇場にて)に加え、『おもろい女』が、2006年3月に福岡・博多座、4月大阪・梅田芸術劇場、富山オーバードホールで上演、そして、『放浪記』が同じく2006年の9月に東京・帝国劇場、10月に名古屋・中日劇場で上演される事が、この日発表されました。
いよいよ前人未到の『放浪記』2000回公演も視野に入って来た感の有る森さんですが、「舞台は演る度に新しい発見があり、まだまだ沢山の宿題を抱えています。」という前向きの姿勢と、「筋肉は鍛えていれば衰えを防げますから」と、毎日のスクワットとエアロバイクで維持しているという肉体で、まだまだ多くのファンに素晴らしい舞台を観せ続けてくれそうです。
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