『スケリグ Skellig 〜肩甲骨は翼のなごり』  
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森山開次インタビュー
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森山開次インタビュー 2/2

●実際に稽古を始められていかがですか
 やはり普段やっている事と違う部分は凄く勉強させていただいていて、一番感じるのは、会話というのは日常にも有って、その延長の中で舞台表現にして行くという、凄く簡単なようで物凄く難しい事、それが今本当に挑戦で、稽古場のワンシーン、ワンシーンが本当にチャレンジさせていただいているんです。踊りの場合はどうしても自分と向き合う時間というのがかなり長いんですね。ソロダンスを中心にやっているので特にそうなんですけれど、自分の身体をトレーニングするところから始まって、ウォーミングアップして、振付を覚えて、そこからまた色々な新たな事を発見してコミュニケーションが出てくる、いきなりコミュニケーションにはなれないんですよね。お芝居の場合は自分で全て創ってからコミュニケーションするのではなくて、向こうがどう出るかで、こっちもこう出る、というコミュニケーションが先ず始めに在って、そこから役というのが生まれて来たり、掘り下げる事が生まれて来るという、そういう意味ではダンスとは創られていくプロセスが少し違う感じはするんですけれど、それは今本当に楽しいですね。

スケリグ 森山開次、東海孝之助●役者・森山開次として、どんな新しい部分をお客様に魅せたいですか
 声というのも、色んな声の高さだったり、息の混じり方だったり、その時の気持ちであったり、そういうことで同じセリフを言っても本当に色んな事を表現出来る。踊りも同じように一つの振りで色んな事を表現出来る。今回は声を出させていただくので、そういう意味ではもっと裏の裏と言いますか、「こう喋っていてもこういう気持ちなのかな」と想像させたりとか、そういうもっと幅の厚い、深い表現を、自分の表現として出来たらいいな、そういう表現を見ていただけたらいいな、という風に思っています。

●これまでも発声や演技の勉強はされていたのですか
 僕が舞台に入ったきっかけはミュージカルなんですね。なので舞台で“踊る”という事以外に唄ったりお芝居をするという事は、――実は10年前から4年間ミュージカルをやっていたので、――全く初めての事では無くて、ただストレートプレイの中で沢山喋らせていただくのは初めてに近いんですけれども、そういった意味では、僕は根っからのダンサーというよりも、根っからの演じ手というつもりでいます。

●この舞台の見どころを教えていただけますか
 この脚本には、人が想像して、そしてそれを信じて、その想像して信じる力が人にとってとても豊かで強い力になるという、大きなメッセージが込められていると思うんですね。「スケリグ」という、想像の中で生まれたかも知れない生き物、けれども少年がそれを信じてあげた事で、そこに存在させてあげる事が出来た。それは普段僕たちの日常の中でも、人を信じてあげる事で、そこに本当に居させてあげる事、存在させてあげる事って出来ると思うんです。そういう事が普段どうしてもおろそかになってしまう事も有りますし、後は信じる事がどれだけ人の心を変える事が出来るか、――スケリグは、リウマチという病気なんですけれどね、――そのリウマチさえも少年とのコミュニケーションの中で、――翼が広がるという事で象徴されるんですけれども、――身体を開放させてあげる事が出来る、そういう事を舞台上で皆さんにお伝え出来たらいいな、って思うんですね。後はスケリグという存在を皆さんがそれぞれ自由に想像して、自分のものとして持ち帰っていただく事、それがこの舞台の魅力だと思うんです。全てを一から十まで舞台上で説明するのではなくて、それを更にお客様が持って帰って自分のものに、自分の宝物にしていただけるような、そんな舞台になると思います。

●最後に皆さんにメッセージをお願い致します
 出演者、スタッフ一同、この舞台に命懸けで臨んでおります。是非、今年の冬、皆さんにお越し頂けますようお待ち申し上げております。宜しくお願いします。

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