質疑応答-1

(制作発表より)
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●有馬さんにお願いします。
前回と同じメンバーは有馬さんと平野さんになるんですが、朗読というのは相手がいなくて一人で演じるわけですよね。全て、大変難しい作業だと思うんですが、具体的に難しかった部分と、逆にそれが喜びであったところがあれば教えていただきたいのと、もう一つ宝塚時代には、春日野八千代さんという相手役がいらっしゃったんですが、今回は相手がいないということで、実際問題として現実の人をイメージしたのか、有馬さんにとっても心の光源氏は前回誰だったのか、今回は誰を念じて演じようとされているのか、
実在の名前を挙げられるようでしたら挙げて下さい。


【有馬】 すごい難しいご質問なんですが、そんな綺麗な男の人います(笑)?(一同爆笑)全然見当たらないんですが。だから源氏物語というと、私は春日野さんの源氏しかイメージが浮かんでこないんです。ホントに美しかったんです。
 だからその後、いろんな方が本当の男性が映画でおやりになりましたが、申し訳ないけど、あの春日野さんの美しい――ホントにもう、光ってたんです、本当に――だから、
そのイメージしか私の中には沸かないんですね。

 難しかったことというのは、セリフを覚えなくていいと思って取り組んだんです、去年。覚えることが大変な私ですから。ところが、これはかなり覚えるくらい勉強しなければダメだということが前回わかったんですね。それで、今回は堪忍して、なんて言ってたんですけれども。

 いちいち本を追ってるようじゃダメなんですよ、朗読というのは。かなりお腹の中にちゃんと入ってて、本を見ているけれどもイメージは別の所にあって、っていう風なくらいお勉強しないとダメだということがわかりました。それから面白かったのは「秋の司召し<あきのつかさめし>」とか難しい言葉がいろいろと出てくるんです。「ええ? 一体の何のことだろう」と思って辞書をひいて「こういうことか!」とだんだんわかってきて、それでお勉強していくことが結構楽しかったんですね。

 ですから、今度も同じ所を一応読むんですけど、後ろの方はちょっと付け加えてもございます。それから、私は光源氏がすごく憎らしくて、何ていう勝手な男なんだろうと思うんですけど、今度葵の終わりの方も読みますと、ちょっと可哀相な気がして人生の哀感というのがとってもよく現れていて、今回この『葵』のとこが好きになっちゃったんですね。













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