今年は1月1日に記念曲の第一弾シングルとなる新曲「♪男の明日に」が発売されたのを皮切りに、年間6枚の新曲シングルをリリース予定、さらにアルバムは編集、企画、オリジナルで10アイテムを発売予定と、演歌の再興に向けてフル稼働の北島さん。
ここまでの45年間を「色んな出来事や、多くの人との出会いがありました。」と振り返りながらも、「いずれは辞めなくてはいけない時が来るかもしれないけれど、とにかく止まるまでこの道をあせらずに一生懸命ずっと歩いて行きたい。まだ通過点の45でございます。これから本当の意味での生活の歌、本当の意味での歌の魂が伝えることの出来る歌を魂を込めて唄って行きたい。本当の意味でしかりと大地を踏んで演歌を歌っていきたい。止まるところまで行きます。」と、更なる高みを目指して前進を続ける決意を語ります。
その芸道四十五年記念のメインとなるのが、3月の東京・新宿コマ劇場をスタートに、5月の福岡・博多座、9月の大阪・梅田芸術劇場と続き、11月の名古屋・御園座まで1年間を掛けて4都市で上演される「北島三郎特別公演」。
芝居とショーの2部構成となるこのステージ。第1部の芝居『伊那の勘太郎』は、任侠物の名作を北島さん自身が「原 譲二」のペンネームで新たに書き下ろし、演出も担当して、親子の愛情や、命の尊さを訴えながら、笑えて泣ける人情味溢れる舞台に仕上げます。
共演は、この公演が舞台初共演となる田村亮さん。とは言えテレビ時代劇の「暴れん坊将軍」では長年共演した仲ということで、田村さんも「これまでも公演は一ファンとして客席から観ていて、毎回、舞台から熱が伝わってきて楽しみにしていました。千穐楽まで体調に気をつけて、一生懸命、かつ楽しく務めたいと思っています。」と、今回の共演を楽しみにしている様子。「北島一座にはファミリーを感じます。新参者なので、稽古場・楽屋で早く溶け込めればいいと思っています。」と、心は既に公演に飛んでいるようです。
そして、2001年、2004年に続いての共演となる野川由美子さんは、「40周年で声を掛けていただき、一昨年も共演させていただいたので、正直、今年の四十五周年は呼んでいただけるように狙っていました(笑)。念願が叶って凄く嬉しいです。半年間ご一緒なので宜しくおねがいします。」と笑顔のコメント。「この一座は本当に仲が良くて、昼夜の間には、座長を中心に皆で食事もするんです。もちろん仲がいいだけじゃなくて、舞台の初日にはドキドキするほど芝居には真剣だし、緊張感と仲間内の心の繋がりを感じます。一ヶ月の公演が本当に短く感じるんです。」と、チームワークの良さも強調します。
さらに、北島一座では御馴染みの龍虎さん、白木万里さん、船戸順さん、白木みのるさん、今井健二さん、人見あきらさん、城山美佳子さん、淀川曠平さんらが顔を揃え、北島座長を支えます。
「座長というのは誰かが担いで押してくれるからで、一人じゃ何も出来ないんです。素敵な仲間が担ぎ、押してくれて今日が有ります。」という北島さんは「それぞれの出演者が目立つように脚本も書いています。心を許せる良き仲間と、楽しく、力を合わせて頑張ります。」と頼もしげに一座を見渡します。「一年間で四ヶ月の舞台という事は、稽古などを含めると約半年は舞台に関わる事になります。今回は、田村さん、野川さんとの三角関係が有ったり、子役の力を借りての泣けるシーンが有る時代劇になります。」と、既に演出プランも固まっているようです。
第2部のショー「北島三郎大いに唄う」では、これまでのヒット曲の数々を魂を込めた熱唱で披露。
さらに、このショーの名物となっているのが、フィナーレで繰り広げられる「まつり」の場面。名場面集のビデオにも毎年の「まつり」の場面が網羅去れている程で、毎回趣向を凝らした豪華絢爛な大仕掛けで観客を魅了していますが、「こんなにやって来年大丈夫か、と毎年思いながら、翌年はさらに凄いものを創ろうとして来ました。今年の山車もあっと驚き、「凄えな!」「びっくりした!」と言うものが出ます。」と自信を覗かせる北島さん。
「とにかくショーは耳で歌を聞き、目でも楽しんで貰える物を創っているので、絶対に期待に添えるモノ、あっと驚くモノを創ります。今年も去年に負けない仕掛けやサプライズを用意しています。これだけの舞台は他では観られません。」との事で、果たして今年はどのようなアイデアが舞台に登場するのか、早くも初日が待ち遠しいところです。
「舞台はお客様方に精一杯喜んでもらえるモノにしなきゃいけない。夢と希望と元気を感じて貰えるように、払った価値以上だと思われる舞台を務めたい。」と心を込めて語る北島さん。
45周年という節目の一年も、全力で唄い、演じる年となりそうです。
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