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シアターフォーラム 桜の季節に新たな狸伝説 『桜合戦狸囃子』『ショー・イズ・オン '06』製作発表会見

桜合戦狸囃子 会見風景
左より:麻乃佳世、南風まい、若葉ひろみ、平みち、高汐巴、峰さを理、榛名由梨、淡島千景、鳳蘭、鳳八千代、順みつき、小林公平(総制作)、植田紳爾、酒井澄夫

 2001年に新宿コマ劇場と梅田コマ劇場(現・梅田芸術劇場)で第1回公演『桜祭り狸御殿』としてスタートした、宝塚歌劇団卒業生による“狸(TANUKI)シリーズ”公演。
 その後、2003年に第2回公演『桜吹雪狸御殿』、2004年には宝塚歌劇創立90周年記念特別公演として、レビューを加えた2部構成とした『新版・桜吹雪狸御殿』『ボンジュール・タカラジェンヌ 〜ドンブラコからエリザベートまで〜』で年々観客数を伸ばし続け、昨年・2005年には新たに名古屋・中日劇場を加えた3劇場で『桜絵巻狸源氏』『ショー・イズ・オン』で、多くのファンに大好評を博しました。

 そして2006年、5回目となる公演『桜合戦狸囃子』『ショー・イズ・オン '06』が、大阪・梅田芸術劇場、名古屋・中日劇場、東京・新宿コマ劇場で上演される事になり、総製作の小林公平氏、作・演出の植田紳爾氏、酒井澄夫氏、そして出演者が勢ぞろいしての製作発表会見が都内で行われ、今回の見どころや意気込みなどが語られました。

 「宝塚歌劇団で培われた家族の様な絆が卒業すると無くなるのが残念で、年に一回くらいは皆で一緒に仕事がしたい、というキッカケから始めた公演が5年続き、多くのお客様にご支援いただき感謝しています。」と語るのは第1回から作・演出を担当している植田紳爾氏。
 「昨年の『桜絵巻狸源氏』は男性から見た女性を描いたので、今年は是非逆の、逆性から見た男性を描きたいと思って創りました。」と、今回の作品の狙いを説明します。

 また、芝居の演出、ショーの構成演出を担当する酒井澄夫氏も「宝塚の卒業生は、それぞれ素晴らしい時代で辞めることになるので、その才能を埋もれさせるのは惜しいと思っていました。この公演も5年経って、植田先生独特のコメディセンスで、他には無い新しいコメディ劇団が出来たようになって来ていると感じています。ショーも、最初の頃のようにただ懐かしいだけではなく、どんどん発展させて行っています。」と年々進化する“狸”シリーズに自信のコメント。

 お二人の言葉にも伺えるように、今回の公演は、芝居・ショー共に新作となり、さらにスケールアップ。
 第1部『狸合戦桜囃子』は、ギリシア喜劇であるアリストパネス『女の平和』にヒントを得て、戦好きの男狸たちと平和を大切にしたい女狸たちの争いに端を発した物語で、現代の世相を風刺した喜劇。
 第2部『ショー・イズ・オン '06』では、宝塚歌劇の名曲の数々を中心に、華やかなショーナンバーを、宝塚歌劇出身の圧倒的な歌唱力と表現力を持つ実力派スターが披露します。


 第1部の主人公、満月城の若殿・狸千代を演じるのは、5年間連続出演で、この一座の座長とも言える鳳蘭さん。
 「日本は暗いニュースばかりですけれど、この狸御殿を観て、皆さまにひととき大笑いしていただけたらとても幸せです。人間は笑って居る時にアドレナリンが分泌されて悪玉菌を殺すと聞いています。この狸を見て笑って全てを跳ね除けていただければと思います。」と、楽しい舞台になることを確約。

 また、今年初参加の鳳八千代さんは、「半世紀ぶりに宝塚の舞台に出られるとは思いませんでした。現役の先生方、先輩の淡島さん、後輩のトップスターたちと共演して、少しでもオーラと若さを頂戴して千穐楽まで元気にやりたいと願っています。」と、笑顔を見せます。
 そして昨年に引き続き2度目の出演となる淡島千景さんは「“狸御殿”は、毎年違う新しい脚本でやっていますので、「観たことがある。」と思わずに、皆さんに毎年観ていただきたいと思います。自分でも出演しながら、「こんな楽しい芝居、こんな素敵な芝居もあるんだな。」と感じていますし、後輩の皆さんのショーも付いていて、宝塚は良いものは引き継いで行きますので、懐かしくて新しい舞台をお見せします。」とコメントにも力が入ります。

 他にも、榛名由梨さん、順みつきさん、峰さを理さん、高汐巴さん、平みちさん、若葉ひろみさん、南風まいさん、麻乃佳世さん、と歴代のトップスターたちが今年も一同に会しました。


 既にレビューの稽古が始まっているとかで、「家族同様、」と出演者が口を揃えるように、明るい雰囲気で、笑いの絶えない出演者たちは、「今回の舞台で男役に戻るのではなくて、男役が本来で女優は偽りの姿、未だに男役が一番生きていると思うし、男役の方が自然に出来てしっくりくる。」との鳳蘭さんの言葉に、男役だった全員がうなずき、「今回の稽古で、燕尾を着て踊っていると、ドンドン身体が男っぽくなるになる。」「辞めて長く経っても燕尾の男装をすると気分がスカッとして、女優よりも気分がいい。」などの発言が相次ぎ、ファンだけではなく、出演者全員がこの公演を楽しみにしていることが伺える記者会見となりました。

鳳蘭
鳳蘭

鳳八千代 榛名由梨左より: 鳳八千代 、 榛名由梨

順みつき 峰さを理
左より: 順みつき 、 峰さを理

高汐巴平みち
左より: 高汐巴 、 平みち

若葉ひろみ 南風まい
左より: 若葉ひろみ 、 南風まい

麻乃佳世 淡島千景
左より: 麻乃佳世 、  淡島千景

 なお、この製作発表でのご挨拶の模様は、改めて動画で掲載する予定にしております。どうぞ楽しみにお待ちください。

第1部 『桜合戦狸囃子』
   作・演出:植田紳爾  演出:酒井澄夫、三木章雄/黒田徹雄
第2部 『ショー・イズ・オン '06』
   構成・演出:酒井澄夫、三木章雄

《 大阪公演 》
日程  2006年3月18日(土)〜3月29日(水)
会場  梅田芸術劇場 メインホール
料金  S席 9,800円  A席 6,500円  B席 4,500円  (税込・全席指定)
当日券  梅田芸術劇場 06-6377-3800

《 名古屋公演 》
日程  2006年4月6日(木)〜4月15日(土)
会場  中日劇場
料金  A席 12,000円  B席 6,000円  (税込・全席指定)
当日券  中日劇場チケットセンター 052-290-1888

《 東京公演 》
日程  2006年4月19日(水)〜4月30日(日)
会場  新宿コマ劇場
料金  S席 9,800円  A席 5,000円  B席 3,000円  (税込・全席指定)
前売開始  2006年3月15日(水) 一般前売・電話予約開始
当日券  新宿コマ劇場 03-3200-2213

制作:(株)コマ・スタジアム

『桜合戦狸囃子』『ショー・イズ・オン '06』集合写真


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