この小説「吸血鬼ドラキュラ」は、ジョセフ・シェリダン・レ・ファーニュ（1814-1873）の小説「吸血鬼カーミラ」に影響を受けて書かれたと言われていますが、この2本のゴシック・ロマン小説を舞台化して一挙に上演するという試みが、劇団Stdio Lifeにより、現在、東京・天王洲アイルに在るアートスフィアで行われています。

　2月25日に幕を開けた『ヴァンパイア・レジェンド』に続き、3月2日にスタートした『DRACULA』は、脚本・演出の倉田淳氏がラストシーンの衝撃的な幕切れなど、独自の潤色を施して2000年に初演、その後2004年には再演され、劇団Stdio Lifeならではの妖艶さと、ドラキュラ伯爵の美しくも孤独な存在感が高い評価を得た作品です。

　3度目の上演となる今回はメインキャストを一新。ドラキュラ伯爵には岩崎 大、ジョナサン・ハーカー には姜 暢雄と共に若手からのキャスティングとなりました。
　さらに、ＷチームとなるDepth（Ｃ）チームは他の配役にも若手を大胆に抜擢したキャスティング、Doom（Ｄ）チームは一変して、初演、再演とドラキュラ伯爵を演じた笠原浩夫、再演でドラキュラ伯爵をＷキャストで演じた曽世海児、再演のジョナサン・ハーカー役の山本芳樹などのそうそうたるメンバーが脇に回って舞台を固めます。
　果たしてこの面々がどのような演技で後輩の主役たちを盛り立てて行くのか、これも大きな見どころとなりそうです。

　今回、初日を終えて、ドラキュラ役の岩崎 大さんからは次のようなコメントが寄せられました。

　1985年の創立以来、独自のカラーを保ちながら劇団として着実に成長を続けてきたStudio Life。新たな世代が育って、ますます幅と厚みを増したその舞台には、これからも大きな注目が集まりそうです。

岩崎　大（ドラキュラ伯爵）

左より：姜暢雄（ジョナサン）、岩崎大（ドラキュラ伯爵）

左より：曽世海児（セワード）、山本芳樹（キンシー・モリス）、
笠原浩夫（ゴルダミング卿）、河内喜一朗（ヘルシング）

左より：岩崎大、姜暢雄

写真は全て　Doomチーム