1937年のロンドン初演では1646回のロングランを記録。その後1985年にリバイバル上演され、翌1986年にはブロードウェイに上陸。同時期にオープンした『レ・ミゼラブル』を押さえてトニー賞の「主演男優賞」「主演女優賞」「振付賞」を受賞した歴史的名作コメディミュージカル『ミー&マイガール』。
日本では1987年に宝塚歌劇団が剣幸主演で上演、1995年には同じく宝塚歌劇団により天海祐希のさよなら公演として再演され、2003年には唐沢寿明・木村佳乃のコンビで帝劇での上演が行われました。
そして2006年、この底抜けに楽しいミュージカルに挑むのは、井上芳雄・笹本玲奈の若手実力派コンビ。
東京芸術大学在学中の2000年に『エリザベート』での衝撃的なデビューを果たして以来、ミュージカルはもちろん、コンサートやCDなどの活動にも意欲的に取り組んで高い評価を得ている井上芳雄。1998年に13歳で『ピーターパン』タイトルロールでの初舞台以来、ミュージカルを中心に活躍し、若くして歌・ダンス共にその実力を誰もが認める笹本玲奈。
日本ミュージカル界の明日を担うニュージェネレーション2人の共演となる『ミー&マイガール』は6月2日に帝国劇場で初日を迎えますが、その開幕まで3週間と迫った5月9日に、主演の二人、そしてジャッキー役の純名りさ、振付の玉野和紀、指揮の塩田明弘、演出の山田和也の6人が出席しての製作発表会見が東京・品川にある品川プリンスホテル内「クラブeX」で行われ、取材陣の他、東宝サイトでの募集で1400通の応募の中から選ばれた160人のオーディエンスが参加しての会見となりました。
会見の最初に登場したのは演出の山田和也氏をはじめ、出演者の井上芳雄、笹本玲奈、純名りさの面々。1人づつのご挨拶の後は客席との質疑応答となり、「タップダンスで得意なステップは」という質問に稽古での奮闘ぶりを語ったり、「出演者の魅力を教えてください」という山田氏への質問には、「今回は今まで知らなかったキャストの一面が観られて楽しいです。嬉しい驚きですよ。」などの回答がされるなど、公演に向けて順調に稽古が進んでいるようすが窺われます。
また、今回の公演に備えてランベスまで行ってきたという井上さんへの「旅行で買って来たものを教えてください。」という質問や、「これまで上演された舞台を観ていますか」「このミュージカルの最大の魅力は何でしょう」「役柄との共通点は?」「好きなナンバーを教えてください」などのやりとりが行われ、普段は中々得られない交流に、壇上の出席者もオーディエンスも笑顔のひと時となりました。
続いて、報道陣とのインタビュー・写真撮影の後、改めて出演者3人に加えて、振付の玉野和紀、指揮の塩田明弘、演出の山田和也が加わってのトークショーとなりますが、テーマ無しのフリートークという事で、いきなり玉野氏のタップ講座が飛び出して出席者一同で踏んでみたり、音楽が中心のミュージカルと今回の『ミー&マイガール』の違いなど興味深い話が語られたりと、興味深い話題が続きます。
このコーナーでは、塩田さんのトークが炸裂。普段のダイナミックな指揮そのままに、進行を務め、特に数々のミュージカルを一緒に手掛けている山田氏とのスタッフ側から見た舞台創りの話などユーモアを交えながらの貴重な話には、時には頷き、時には笑いが起こる観客席。
会見の最後には玉野氏のランベスウォーク講座の後、デモンストレーションとして、「♪ミー&マイガール」など3曲がアンサンブルを交えて披露され、「♪ランベス・ウォーク」では本番さながらに出演者たちが客席通路で唄い踊るなど、当初予定されていた1時間の予定を大幅に超える盛り上がりを見せた製作発表会見となりました。
軽快な音楽、タップをはじめとしたダンス、ユーモラスな演出、愛に溢れたストーリー、ミュージカル通の方はもちろん、これまでミュージカルを観た事が無かった方も、心から楽しめてハッピーな気分で家路に着けるミュージカル・コメディの決定版とも言える『ミー&マイガール』
友達と、恋人と、家族揃って、誰方でも楽しめるハッピー・ミュージカルの幕開きはもうすぐです。
なお、この製作発表会見の模様は、順次動画にてお届けする予定で準備を進めております。どうぞ楽しみにお待ちください。
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