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大倉孝二・・・門田
「頑張って行かなきゃなあと思っているんですけれども、皆さんに一つこれは言っておかなきゃというのがあって、これ凄い主役っぽい雰囲気なんですけれど全然主役じゃないんです、僕。主役はこちらのお二人(丸山さん・水野さん)なんで、だから本当にその辺誤解をしないように、僕も主役じゃないのに主役っぽい雰囲気だなあ、と思いながら頑張って行きたいと思っています。」
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水野美紀・・・恵子
「今回この作品に参加させていただけることをとても光栄に思っています。倉持さんの脚本で演らせていただけるというのも、G2さんの演出でというのも本当にとっても楽しみで、出演者の皆さんも私は普通に観客として舞台を観に行ってファンである方ばかりなので、凄く・・・・頑張ります。精一杯頑張りたいと思います。」
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京野ことみ・・・依代
「私は最初にこの台本を読ませていただいた時に正直、依代という女性に対してあまり好感は持てませんでした。どちらかと言うとあまり友達にしたくないタイプだし、もし自分のお友達がそういう状況になったらきっと距離を置くだろうな、って思ったのが最初の印象でした。2度目にこの台本を読ませていただいた時に、もしかしたらこれは私自身かも知れない、と思いました。伝えたい気持ちが凄く沢山あるんだけれども、それを言葉に出来ないもどかしさだったり、宙ぶらりんな気持ちだったり、ぶつけようが無い気持ちだったり、ぶつけ所が無かったりという、――誰もが持っているんだと思うんですけれども、――そういう不器用な所が。
それってもしかしたら周りから見れば素直なのかも知れないんですけれども、何かそういう宙ぶらりんな気持ちとか、皆さんが持ってらっしゃるような不器用な部分を、観てくださっている方にちょっとでも「可愛いな」って思っていただけたり、「それが不器用でいいじゃない」って胸を張って言えるような依代にしたいな、と今思っています。
恋愛の形は本当に色々あると思うんですけれども、ハッピーエンドだけが恋愛じゃないと思いますし、・・・ちょっと上手く言葉が見つからないですけれど、幸せになることがハッピーエンドじゃ無いんじゃないかな、それだけがハッピーエンドじゃなくて自分の中で納得が行けば全てハッピーエンドじゃ無いかな、って私はこの脚本を読みながら思いました。そんなことを観ている方に伝えられたらいいな、と感じていただければいいな、と思っています。
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丸山智己:遠山
「まずここにこうやって居させて貰えることに感謝したいと思います。先ほど水野さんも仰ったように僕もお客さんとして皆さんの事を観ていて、色んな思いをさせてもらったうちの一人なので、こうやってそういう思いを与える側に立てているという――まだ、スタートラインに立っているだけなんですけれど、――それは凄く嬉しいな、と。で、凄くいい作品なんです(笑)。色々深く考えると、これは一体どういう事なんだろうな、という事がいっぱい在るんですけれど、それも含めて、居心地の悪さとか、その気持ち悪さとかを含めて、暖かいものが最後に伝わってきたので、それを皆さんに感じて貰えれば嬉しいなと思います。
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伊藤正之:木戸
「倉持作品はこれで2回目になるんですけれども、1回目の時もセリフが凄く面白いな、と思って、小さい劇場でお客さんも少なかったものですから、もう一度倉持君の作品に出たいなと思っていて、今回本当に偶然というか、G2さんの演出で出演者の方もまた凄い方ばかりの中に参加出来る事になって本当に楽しみです。漫画の編集者という役なんですけれども、台本を読みましたら、その編集者という位置を守りつつ担当の漫画家さんに対応するんですけれども、何時の間にかポロッといびつな形で本音が出ちゃったりする場面が在ったりして、どう出来るかなと不安な部分もありますけれども、一生懸命頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
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犬山イヌコ:素江
「素江(もとえ)なんですよね、この役は。水素の素に江戸の江で・・・私は最初ずっと“そえWって読んでいて、「“そえ”かあ、随分イカした名前だなあ」って、いま“もとえ”だと解っていてもこう字で見ると“そえ”って読んじゃうんです。それで私は倉持君の脚本がとても好きでですね、ペンギンプルペイルパイルズは良く観に行かさせていただいているんですけれど、だからいつか演りたかったのですが、今回こういう形で演らせていただけることになって、非常に楽しみにしております。脚本を読んで、――私は舞台をいっぱいやっている癖に戯曲を読むのが大嫌いで、中々読み進めないんですけれど、――今回のは凄く読んでいても面白くて、セリフとか、息苦しい感じとか、そういうのが倉持君の脚本は魅力だなと私は思っておりますので、それをこのメンバーで楽しい作品に出来たらと思っております。
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河原雅彦:進藤
「意気込み的なものは大体皆さんが仰った通りの事を思っています。あと、僕は主に舞台をやっているんですけれど、俳優として人前に立つのはこれが今年初めてになるんですよね。半年・・・7ヶ月以上経っているので上手く出来るか自信が無いのと、あとはサッカー・・・やっぱりサッカーが有るので、どうしてもそれが心配なのと、やっぱりちょっと久しぶりという事なので緊張しています。売れない漫画家という役が僕の設定なので、取り合えず凄く痩せようと思って、今もうコーンフレークしか食べていないんです。これ本当なんですよ。コーンフレークにレーズンと乾燥マンゴーみたいな物を入れて、本当に3週間くらいそれしか食べていなくて、あとメキシコ産のチアシードーってのを知ってますか。それを食前30分前に飲むと腹持ちが良くなるんですよね。今それを通販で2万円分購入して、それ飲んでるんです。(犬山「身体に悪いんじゃない?」) 解らない、でも取り敢えずそういう所から、形から精一杯入ろうと思ってます。こんな食生活をしているのも初めてなので、頑張ろうとしている自分が居るんだな、と微笑ましく、よろしくお願いします。」
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●御三人は初共演でしょうか
京野 私は、大倉さんとはご一緒しています。
●水野さんは御二人とは初めてで、どのようなお気持ちですか
水野 とても楽しみでワクワクしています。私はダブリンの頃から大倉さんのファンなので、今回ご一緒出来ることが凄く嬉しいし、京野さんとも初めてすが、舞台でも拝見させていただいてまして、ご一緒出来るのが本当に楽しみです。
●それぞれの印象は
水野 大倉さんは、こうひねくれてそうな感じが素敵です(笑)。京野さんはやっぱりお綺麗だな、と。
●御二人はいかがですか
大倉 ありがたいですね。本当に僕もカッコイイ女優さんだなと思っていたので、とても嬉しいです。楽しみです。
京野 大倉さんとは何年ぶりですが、前回は大倉さんの事が見えていない役だったので、殆ど絡みが無くて、でも今回はきちんと会話して一緒にキャッチボールが出来るので、それは凄く楽しみです。
水野さんとは初めてご一緒させていただくので、なんかこう出会えて嬉しいというか、ご一緒出来ることが本当に嬉しいと思いますし、作品の中で私たちはちょっと微妙な距離が有って、微妙な溝が有って、壁が有って、という感じがあるので、それを二人で上手く表現しあいたいな、って私は勝手に思ってます。
●女性お二人の共演は全くの初めてですか
水野 ご一緒するのは始めてです。飲み屋ではお逢いしています(笑)。でもゆっくりお話したことはないですね。
京野 こんにちわ、くらい
水野 ご挨拶ていどですね
●今回は妻役と、元恋人役で、微妙な関係ですね
水野 結構ピリピリした空気が二人の間に流れるシーンがあるので、これからお稽古して、ライバル心、嫉妬心みたいな微妙な感じを丁寧に創っていけたら、凄く面白くなると思います。
京野 その通りです。でもどちらかと言うと、私の方が一人でカラカラ回っているというか、ハムスターが走っているみたいに、進めないで同じ所を走っていて空回り、宙ぶらりんという感じです。(相手は)奥さんなので、どうしようもない、自分は恋人だったけれど、妻ではないし、奥さんになってしまった人がいきなりひょっこり現れたので、そういうもどかしさとか、投げかけようのない気持ちというのが、子どもみたいなんですよね。ちょっとこう・・・好きな子に悪戯しちゃうような、そんな不器用さが上手く表現できるといいな、と思っています。
●役柄と似ている所はありますか
京野 私も結構空回りするタイプなんですよ。周りが見えなくなるので、結構一人で走って気が付くとひとりぼっちとか、皆違う方向に行っているのに、「さあ頑張るぞ! 皆行くぞ!」と言っているのに結局一人だけ違う方向に進んでいたとか、そういう事が良く有るので(笑)。
水野 凄く人間臭いキャラクターなので、掘り下げていくと自分が過去に色々と経験してきた中で似たような感情を感じた事があったりして、役の上で自分の経験にある感情を重ねていける感じです。私、初めての現代劇の舞台なんですね。で、今回の“もどかしさ”って映像でも表現するのを難しい部分を、今回この舞台で、関係性の中でそのもどかしさというのが出る事が全て、みたいなところがあるので、そこをやって行きたい。
・・・質問された事と答えがズレて来ているのを感じているんですけれど(笑)・・・似ている部分ですね。凄く人間臭いところ。ちょっとズルいところだったり、割と流れに任せたり、ちょっと他人に依存したりというズルいところのあるキャラクターだと私は思っているんですけれど、そういうところも多分に私の中に在ると思います。