12月20日、文化庁の芸術祭執行委員会で、今年度の芸術祭の大賞や優秀賞など合わせて三十六の個人と団体、作品が決定いたしました。

　演劇部門は、アメリカの作家スタインベックの作品「怒りの葡萄」を舞台化した劇団「昴（スバル）」が大賞を受賞。
優秀賞には、「逃げていくもの」を上演した「北の舞台創造」実行委員会、宝塚歌劇団雪組公演「凱旋門」で主役を演じた轟悠さん、文学座公演「缶詰」に出演した角野卓造さん、たかお鷹さん、田村勝彦さんが選ばれ、新人賞は幻想視覚演劇「カスパー」で池田大輔さんが受賞されました。

　演芸部門では、独演会「古典とわたし２０００」で古典落語を独自の個性で演じた落語家の春風亭昇太（シュンプウテイショウタ）さんが大賞を受賞。
優秀賞には、「小松のらくだ」で笑福亭小松さん、「夢幻抄II」の一龍齋貞心さん、「快楽亭ブラック毒演会」の快楽亭ブラックさんがそれぞれ選ばれ、新人賞は日向薫朗読ミュージカル「勝手な娘（コ）んさぁとパートVI」で日向薫さんが受賞されました。

　舞踊部門では、大賞に「Dance Anthology マイロード」でアメリカの黒人の心情をアフロ・ダンスで表現した舞踊家の森嘉子（モリヨシコ）さん。
優秀賞には、「花柳　素踊りの会」のさん、「バレエネオクラシック秘蔵コレクション」のＮＢＡバレエ団、「第七回恵翔会」の藤間惠都子さんが選ばれ、新人賞は「第九回吉村輝尾舞の会」で吉村輝尾さんが受賞されました。

　他の部門の大賞は、音楽部門が「三弦リサイタル２０００」で邦楽演奏家の西潟昭子（ニシガタアキコ）さん。レコード部門がＳＰ盤復元による「沖縄音楽の精髄(上)(下)」の日本コロムビア。テレビ部門が「未来への記憶〜巨大ダムは何を残したか〜」で富山湾の環境汚染を検証した北日本放送。ラジオ部門が「ヒロシマの黒い十字架」で核兵器廃絶の願いを伝えた中国放送。

　芸術祭賞の贈呈式は来月十八日に東京都内のホテルで行われます。