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 十朱幸代・市川右近主演『残菊物語』
  村松梢風原作『残菊物語』は、五代目尾上菊五郎の養子菊之助と、六代目菊五郎の乳母お徳との、華やかな歌舞伎の影に咲いた禁断の恋を描いた物語で、元は昭和十二年に発表された短編小説でしたが、巌谷槙一が脚色して「新版残菊物語」として劇化、それを潤色して同年初演されました。
  爾来、多くの作家が手がけて映画化、舞台化がなされてきましたが、今回は川口松太郎=脚本、堀越真=潤色、佐藤浩史=演出での上演となります。


  出演は、お徳に今春菊田一夫演劇大賞を受賞した十朱幸代、菊之助に市川猿之助一門の花形市川右近。また五代目菊五郎に杉浦直樹、菊之助の盟友福助に市川春猿、その他藤間紫、遠野凪子など歌舞伎界と現代演劇界の華麗なる競演となりました。

 初日前日に行われた舞台稽古では、舞台上に展開するその至純の愛の姿に、そっと涙する姿が見受けられました。
  十朱幸代さんコメント
 名舞台といわれる『残菊物語』を21世紀の新演出でご覧頂くことに、プレッシャーは感じますが、このプレッシャーをばねとして、新たなお徳の役を作りたいと思います。
 古風な女の人なので、リアリティーを大切に演じなければ、現代には通じないと思います。
 数多くの人に、お徳の自己犠牲のような献身、無垢の愛、「こんな愛の姿もあるのだな、素晴らしいことだな」と思ってみていただきたい。

 公演は9月3日(火)より28日(土)まで、東京・有楽町の帝国劇場にて
 チケットの予約は東宝テレザーブ 03-3201-7777

 東宝公式サイト http://www.toho.co.jp/

   

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