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東京喜劇の復活。『恋や恋 浮かれ死神』開幕

春風亭小朝師匠

山口崇さん、坂口良子さん、春風亭小朝師匠(左より)
 6月の新宿コマ劇場公演は、春風亭小朝主演の爆笑喜劇『恋や恋 浮かれ死神』。

 小野田勇氏の手によるこの作品は、古典落語の名作「死神」と伊達騒動を描いた歌舞伎の「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」を巧みに組み合わせた昭和の喜劇の代表作ともいえるもので、三木のり平氏の演出・主演で繰り返し上演が行われたもの。
 おちこぼれ死神「への参番」が、伊達藩のお家騒動に巻き込まれた腰元を何故か助けて生き返らせたことから始まる騒動。腰元が身を寄せた藪医者は死神の助けで名医と評判を取り、伊達藩江戸屋敷では幼君・亀千代を巡って家老・原田甲斐と御守役・政岡が攻防を繰り広げる中、掟を破った死神には冥界から追っ手が・・・ という展開がテンポ良く進んでいきます。

 初日の公演終了後、会見に臨んだ小朝師は「最後にお客様が泣いてくださって、喜んでくださったようで役者冥利につきる」と客席の反応に手応えを感じたようで、「スタッフ・共演者に恵まれ、とっても演り易くてありがたい。アドリブは止めてくれと言われてますが、ちょっと入れたし、これから増えるでしょう」と、まだ色々とアイデアも考えている様子。

 この公演では、死神・への参番と原田甲斐の幼なじみ・千松の二役を演じ、さらに腰元に扮するという大活躍を見せる小朝師。汗だくで早変わりの熱演に「3時間の短距離走のような芝居。二役は早く着替えて、気持ちを切り替えるのがコツ。腰元の衣装が大変だけれどルージュをひくと気持ちが入る。」と、その大変さをむしろ楽しんでいる雰囲気が伝わってきます。

 「『パート2、帰ってきた死神』も演りたい」とまで言う程、ノッているこの舞台。「子役の四年生も面白いというくらいで、お客様の年齢は関係がありません。笑って泣いて解かりやすい、癒しのお芝居です。女性はもちろん、サラリーマンの方も仕事をサボって観に来てください。来て良かったと思います。」とのコメントは、自信の公演に仕上がった証でしょうか。


 共演は坂口良子さん、いしのようこさん、山口崇さん、村野武範さん、江藤潤さん、神保共子さんなど多彩な方々。
 また劇中で披露される、三味線ロックバンド「KOASA連中」の新曲「死神ロック」や、死神が現れる装置の仕掛けなど、様々なお楽しみも用意されているこの公演。
 梅雨入り、台風などうっとうしい6月に、気持ちだけでも晴れやかになれる舞台と言えそうです。

 公演は6月2日(月)より28日(土)まで、新宿コマ劇場にて。
 観劇のご予約は、03(3200)2213 新宿コマ劇場まで。

 コマ劇場公式サイト

 
 
 

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