
浅田次郎氏といえば「鉄道員(ぽっぽや)」で1997年に直木賞を受賞、その作品は「鉄道員(ぽっぽや)」をはじめとして、「地下鉄(メトロ)に乗って」「壬生義士伝」「プリズンホテル」など舞台化・映像化されたものも多い人気作家。
その浅田次郎氏が朝日新聞に2001年7月から2002年4月まで連載した小説「椿山課長の七日間」が、『舞い降りた天使』として7・8月の芸術座公演で初舞台化されることとなり、製作発表会見が都内で行われました。
物語は、過労で命を落とした中年サラリーマン・椿山が、家族や仕事のことが気がかりで往生できず、数日間だけ現世に戻ることを許される。生前の「オヤジ」には似ても似つかない美女として生まれ変わり、愛する家族や友人との再会を果たす椿山。しかし、その再会によって生前は全く知らなかった秘密の数々を知ってしまい・・・というもの。
この作品に挑むのは芸術座初座長となる萬田久子さん。椿山課長から生まれ変わった美人スタイリスト・和山椿を演じます。その元の姿、椿山課長には平田満さん。さらに加賀まりこさん、山下真司さん、藤村俊二さんなど多彩な顔ぶれが揃いました。
今回の公演は、発刊されたばかりの人気小説の舞台化とあって、原作のイメージをどこまで具象化出来るかが大きなポイント。原作とは違って生前の姿と生まれ変わった姿が同時に登場するなど、舞台ならではの工夫を加え、男が女に生まれ変わってしまうというコミカルな設定を軸に、家族愛、友情、そして「本物の恋」を描くハートウォーミング・コメディです。
観た後に涙せずにはいられない珠玉の物語を、夏の芸術座で御覧になってはいかがでしょうか。
浅田次郎:
原作
「椿山課長の七日間」
(朝日新聞社刊)より
『舞い降りた天使』
脚本:堀越 真
演出:西川信廣
公演は7月3日(木)より8月28日(木)まで、日比谷:芸術座にて。
電話予約は、03(3201)7777
東宝テレザーブへ。
東宝公式サイト
堀越 真、山下真司、平田 満、西川信廣(左より敬称略)
加賀まりこ、浅田次郎、萬田久子(左より敬称略)
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