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シアターフォーラム 大月みやこが漫才師に挑戦。『夫婦漫才』開幕





 平成元年に『浮草おんな旅』で初めて新宿コマ劇場での座長公演を務めて以来、文芸路線をメインに公演を重ねてきた大月みやこさん。今年で14回目となる舞台『夫婦漫才』が7月2日に開幕し、終演後に記者会見が行われました。

 今回の『夫婦漫才』は、花登筺氏の「漫才師」を原作に、関西の漫才界の厳しさと人情、そして芸道を歩む夫婦の機微を通じて、真実の夫婦愛と自立する女性像を描いた物語。これまでは、楚々とした着物姿に憂いを秘めた面持ち、じっと耐え忍び涙をさそう女性を演じることの多かった大月さんが、三味線片手に明るく元気な漫才師の役に初挑戦となります。

 「歌は良い気持ちですが、芝居は回を重ねても1ヶ月間、毎回ドキドキしています。」と初日を終えた大月さん。「今までは、いじらしくて最後には天国に行ったり、支えてやりたくなるような役が多くて、お笑い芸人の役は演ったことがないんです。始めての雰囲気の役柄で、どう演ったらいいか大変でした。」と、役作りには苦労した様子。

 その甲斐もあって、初日の手応えを「今までと全く違う役柄で、どんな風に感じてもらえるか心配でしたが、笑いもあり、しっとりとした場面では聞いてくださって、とっても良い雰囲気でした。」と満面の笑み。チケットの売れ行きも上々とのことで、「テンポが良いところ有り、切なくて思い入れ一杯のところ有りで、単なる喜劇ではなく、心温まるじんとする物語です。是非その辺を感じて欲しいですし、始めての結婚式シーンもあって、毎回楽しみにしています。」と、ご本人もこの挑戦を楽しんでいるようです。

 また、漫才でも私生活でもコンビを組むことになる相手役の名高達郎さんは、「小説家志望でしたが、大月さんが好きで、一緒に居られるので漫才師になるんです。一旦別れるんですが、最後は舞台に戻って一緒に生きてゆくことを選択します。」とのこと。2部のショーは袖から観ていたそうで、「いやー、凄いですよ!」と感心することしきりです。
 今回の劇中歌でもあり、公演の初日に発売される新曲「より添い花」についても、「今までの切ない女心の歌ではなく、「やっとあなたとめぐり逢えて、幸せに生きていける」という、珍しく幸せな歌で良い気分で歌っています。」ということで、これには名高さんも劇中でうっとりと聞き惚れている、とか。

 「以前の新派のような雰囲気から、今回はいじらしく可愛らしい女、どちらも自分のイメージとして「切ない物語も観たい」「ハッピーエンドも観たい」「いじらしい新派も観たい」といった様々なお客さまの声にこれからも答えていきたい。」と語る大月さん。阪神タイガースが強い時は、御自身の運気も上昇するとかで、今年もさらなる飛躍が期待出来そうです。

 なお第2部は、歌謡ショー『2003 大月みやこ 新たなる飛躍』となります。



公演は7月2日(水)から28日(月)まで、新宿コマ劇場にて。
電話予約、お問合せはコマ・スタジアム、03-3200-2213
コマ劇場公式サイト 

 

 

 

写真提供:新宿コマ劇場


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