シアターフォーラム    
シアターフォーラム ミュージカル『イーストウィックの魔女たち』製作発表会見 挨拶-1

司会 まずは演出の山田和也さん、お願い致します。

山田 『イーストウィックの魔女たち』というのは、ジャック・ニコルソンなどの出た映画で多分お馴染みだと思いますが、それが2000年の夏にロンドンでミュージカルになりまして、その後オーストラリアですとかモスクワなどでも色々なヴァージョンが上演されて、今回ようやく日本に上陸することになったということです。

 見所は二つ有って、ひとつは今もお話が出ていましたけれども、フライングがあります。フライングで飛ぶのはここで赤い衣裳を着ている人達です(笑)。ピーターパンなどのフライングが日本では割とポピュラーなんですけれども、ああいう舞台上を飛び交うと言う感じのフライングではなくて、舞台の上をちょっとゆらゆらゆら〜と浮き上がったかと思うと、そのまま客席の頭上へですね、この三人がたゆたうようにやってくる。一階席の前の方の方なんかは、多分森さんに手が届くか、みたいなところじゃないでしょうか。あるいは二階席バルコニーの最前列の方の直前までお三方が飛んで行くと。だから飛び回ると言うよりは、何か、ふわふわふわと行く、凄く幻想的でロマンティックなフライングシーンがある。そのための舞台機構をロンドンのチームと打ち合わせながら、今調整をしている、という段階です。

 それから、今あちらに舞台のミニチュア模型が置いてあるんですけれども、今回の上演は、日本は日本独自の演出と舞台美術その他でやらせていただきたいというお話を、オリジナルのプロデューサーのキャメロン・マッキントッシュとしまして、去年の夏に僕はキャメロンと会ってちょっと話をしたんですけれど、キャメロンが「この作品はミュージカル・コメディである」と。「ミュージカル・コメディという大変伝統のある演劇の一ジャンルに、新しい作品、新しい命を吹き込むために創るんだ。そういうことを心掛けなさい。」と言われまして、日本側のスタッフと知恵を絞って、なるべく帝劇で今まで見たことの無いものを見せたいな、と思ったものですから、舞台美術は松井るみさんという方ですけれども、演劇界的に言えば、昨年度の伊藤熹朔賞を受賞した、大変今脂の乗った舞台美術の女性ですけれども、今一番売れっ子の舞台美術家が創ってくれた・・・、あの、こんなものを僕が注文したんじゃないんですけれど、松井さんとこの素材をどうやろうかと思ったらですね、こんなのが出て来てしまいまして、後で良く見ていただくと素敵ですよ(笑)。

 その二つが見所の全てと言うことではなくて、大変いろいろな要素の入ったミュージカルで、笑いあり、ロマンスあり、サスペンスあり、それから特殊効果あり、そして人間の業のようなものを考えさせるところあり、ある種哲学的なテーマもあり、多分おそらく、御覧になる方がどういう問題意識で御覧になるかによってですね、この作品からいろいろなテーマを引き出すことが出来るだろうと思います。大変そう言う意味で豊かで現代的な作品だと思いますし、もちろんショーアップされてゴージャスなシーンもふんだんに出て参りますので、どうぞご期待頂きたいと思います。

 

舞台装置模型


舞台装置デザイン画


   

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