このミュージカル『スター誕生』は、演出も担当するラサール石井氏の脚本によるオリジナル作品で、劇中の様々な場面では、これまで日本の音楽史で生み出されてきた数々の懐かしいヒット曲・名曲が使われ、親しみやすくノリの良い舞台を盛り上げます。

　また出演者も、主役の女性3人、今井絵理子さん・島谷ひとみさん・仲間由紀恵さんをはじめ、加藤茶さん、布施明さん、中尾ミエさん、森公美子さん、諸星和己さん、ROLLYさん、森山未來さんなど豪華でユニークなキャスティング。さらに各社所属アーティストやオーディション合格者、そして30人の津軽三味線奏者など、総勢は100人に及ぶというスケールの大きなもの。

　会見で、ラサール石井さんは「大きな劇場でのミュージカルは初めてですが、面白いことを期待されての起用だと思っていますので、一生懸命やります。歌謡曲のミュージカルは大好きで、ベテランの方には持ち歌はもちろん、松田聖子や浜崎あゆみなど広い年代の曲やカバー曲、マニアックな曲も散り嵌めて、フィナーレは郷ひろみの「花とみつばち」を全員で歌いたい。」と、自身でも様々なアイデアを楽しんでいる様子。
　「歌詞は一切変えませんが、単なる歌謡ショーにならないように色々と工夫したい。趣向や奇をてらうよりも、面白く楽しく観ていただける感動の舞台を創りたい。」とのことで、全体的にはオーソドックスな作りになるとか。

　また、主役を勤める女性3人は、「音楽が好きなので、その音楽で人の心や地球が救えることが出来たら良いな、と思っています。」（今井さん）。「この音事協のオーディションで歌手になったので、その音事協のミュージカルで演じられることが嬉しいです。時代を超えて残っている名曲を、自分なりに皆と楽しんで歌えたらいいなと楽しみにしています。」（島谷さん）。「初舞台、初ミュージカルで、舞台で歌を歌うのも初めてで緊張していますが、今井さん、島谷さんと3人ならば楽しい舞台が創れそうなので頑張ります。母親が中尾ミエさんなのが心強いです。」（仲間さん）。と、それぞれに胸に期するところがある様子。

　ベテラン陣は「本来はコメディアンではなくミュージシャンなので、劇中でドラムを叩きたい。歌よりドラムが得意。」（加藤さん）「楽しく芝居が出来たらいいなと思う。今回は最年長ではないので気が楽。」（布施さん）「こんな贅沢なミュージカルは始めて。折角なので厳しく参加させていただきたい。40年間この世界でやってきて、後の人たちに残していけるものが有ればと思う。」（中尾さん）と、こちらは余裕の表情。

　今回の抱負について聞かれて、「演技はまだまだ新人。科白を忘れたことも有るので、歌と踊りと演技を完璧にしていきたい。」と今井さん。「普段歌っている感覚と違うと思うので、役として普段の自分ではない、いつもと違う気分で歌いたい。」と島谷さん。「映像と舞台は芝居が違うと思うが、伝えたい気持ちが芝居でも歌でも伝わるように頑張りたい。」と仲間さん。
　ベテラン人の激励にも「背筋が伸びました。」「厳しく言って下さる方が居るのは心強いし勉強にもなります。」と、前向きな姿勢を見せます。

　「観終わった後の帰り道で、「あの曲が懐かしかった。」と、家族みんなで楽しんで口ずさんで帰れるミュージカルにしたい。」と石井さん。歌の持つパワーで元気の出る舞台となりそうです。