陣内孝則さんの帝劇初出演、そして一路真輝さん、涼風真世さん、森公美子さんの3人がフライングに挑んで宙を飛ぶということでも話題のミュージカルコメディ『イーストウイックの魔女たち』。
2000年にロンドンでキャメロン・マッキントッシュオリジナルプロデュースとして上演されて以来、各地で上演されてきたこの作品ですが、12月2日の日本版上演初日を2週間後に控え、稽古の模様が公開されました。
今回、稽古場で披露されたのは、劇中のナンバーから選られた三曲。
最初は、プロローグより、♪「イーストウイック・タウン」(Eastwick knows)。これはオーバーチェアーに続くオープンニングナンバーで、街の人々のダンスナンバーでもあります。内容は舞台となるイーストウイックの町の紹介で、規律正しく、清く正しい街、その代表がフェリシア(大浦みずき)。ただし、例外が3人・・・それは女として枯れていくことに不安なアレクサンドラ(一路真輝)、ジェーン(涼風真世)、スーキー(森公美子)、というもの。
次に歌われたのが、第一幕・アレクサンドラの居間より、♪「究極の男:(Make
Him Mine)。居間のソファに座った、現在の生活に不満タラタラの3人(アレクサンドラ、ジェーン、スーキー)が、それぞれの好みに叶った男とはどんな男かを歌うナンバー。一路・涼風・森の絶妙なハーモニーに注目が集まります。
そして、最後は、第二幕・我が栄光より、♪「我が栄光」(The
Groly of Me)。ダリル・ヴァン・ホーン(陣内孝則)と、彼に操られた街の人々がダリルを称える歌を歌うシーンで、街の人々をバックに、ダリルが栄光の絶頂を高らかに歌い上げるという場面。
いずれも、この作品の大きな魅力である音楽の良さ・楽しさ、そして街の人々を演じるアンサンブルの実力の素晴らしさを感じられるナンバーで、迫力の有る歌とダンスに稽古場の温度が上がったようにも感じられました。
その後、会見に臨んだ出演者たちですが、陣内さんの女優陣を立てながら微妙に後ずさりするトークと、森さんの突っ込み、笑い転げる一路さん、控えめな涼風さん、優しく見守るような大浦さんと、役柄とも地ともつかないキャラクターのやりとりは絶妙で、周囲からも大きな笑いがしばしば起こります。
話題となったフライングも既に稽古が行われたそうで、森さんは「役柄上、私が一番低いところ=客席のギリギリ上を飛ぶので観ている人は怖いかも・・・」とコメント。陣内さんは「帝国劇場には珍しい、セクシャルなシーンの有る作品だけど、僕が今まで演った舞台の中で一番面白いかも知れない。自分でも見たい。」と語るなど、既に手応えを感じているようです。
昨日から通し稽古も始まり、いよいよカウントダウンの始まった稽古場。メインキャストはもちろんのこと、音楽、アンサンブル、フライング、舞台セットなどなど、観どころ、聞きどころ満載の公演となりそうです。