舞台は、ベトナム戦争、陥落問近のサイゴン、エンジニアの経営するバーで知り合った、ベトナム人の少女・キムと米兵クリスの二人の愛、サイゴン陥落でのドラマチックな別離。そして、戦後の運命的な再会、これをすべて歌で表現する「究極の愛」の物語。また、サイゴン陥落のシーンで登場する実物大のヘリコプターや、ホーチミン像など、舞台装置のスケールでも評判となり、1999年10月まで、10年間のロングランという大成功を収めました。

　ブロードウェイでは、1991年4月から2000年の末まで9年間、4063公演で観客数は590万人を記録。そして、日本初演は、1992年4月から翌1993年9月まで、504日問、745ステージのロングランで、111万人の観客を動員しましたが、以後、そのスケールの大きさからか再演が行われず、半ば「伝説のミュージカル」となっていました。

　今回の公演にあたり、4月より行われた『ミス・サイゴン』オールキャストオーディションには、一万二千件を超える応募が殺到。その中から激戦が繰り広げられましたが、この度、メインキャスト、アンサンブル、総勢80名の出演者が決定いたしました。

　なお、キャストスケジュールの発表は後日、改めて行われます。

2004年『ミス・サイゴン』主な出演者

ENGlNEER（エンジニア）
サイゴンの夜をしたたかに生きるキャバレーのオーナー。フランス系ベトナム人。アメリカ市民になリキャデラックを乗り回す「アメリカン・ドリーム」を、持ち続けている。ずるがしこいが、自分の欲望に正直に生きていることが魅力的。

市村正親　　筧　利夫　　橋本さとし　　別所哲也

KIM（キム）
純粋でけなげなベトナム人女性。爆撃による両親の死により、エンジニアの経営するキャバレーで働き、アメリカ兵クリスと恋に落ちる。クリスのサイゴン撤退の後生まれた幼い息子、タムと共に彼の帰りを待ち続けている。

笹本玲奈　　知念里奈　　新妻聖子　　松たか子

CHRlS（クリス）
正義感あふれるハンサムな海兵隊員。ベトナムで唯一信じられるものはキムとの愛だった。サイゴン陥落後、帰国してエレンと結婚するが、心には深い後遺症を残していた。キムの生存とタムの存在を知り、バンコクヘ飛ぶ。

石井一孝　　井上芳雄　　坂元健児　　貴水博之

JOHN（ジョン）
クリスの上官であり親友。ベトナムから帰還後は、ベトナム人とアメリカ人の間に生まれた、ブイ・ドイと呼ぱれている混血児たちをアメリカに引き取る運動を推進。キムがバンコクで生きていること、子供がいることを知り思い悩むクリスやエレンと共に事態を解決するためにバンコクヘ向かう。

石井一孝　　今井清隆　　岡幸二郎

ELLEN（エレン）
アメリカ人、クリスの妻。知的で包容力があり、そして勇気に満ちている。決して彼女に見せない夫クリスの心の閉じられた部分がキムであることを知り、共にパンコクに旅立つ。キムとの激しい対立から、人間として、女として愛に悩む。

ＡＮＺＡ　　石川ちひろ　　高橋由美子

THUY（トゥイ）
祖国愛に燃えるベトナム人。親同士の取り決めで、キムと結婚することになっていたが、キムとクリスの仲を知り激怒する。キムヘの執念に近い愛と侵略者アメリカに対する限りない憎悪を持っている。

泉見洋平　　坂元健児　　ｔｅｋｋａｎ

GIGI（ジジ）
エンジニアのキャバレーの中で最も人気がある。この悲しい商売に、仕方なく追いやられてきた女性たちの精神的リーダーであり、代弁者。戦争を憂い、いつの日かアメリカ兵がこの生活から救い出してくれることを願っているが、それは実現しない儚い夢であることも知っている。

杵鞭麻衣　　高島みほ　　平澤由美

※全役、トリプル・クウァトロキャスト。なお石井一孝、坂元健児は複数役となります。

※今回の情報は2003年11月21日付のものです。多数の出演者が出演予定のため、キャストに変更がありました場合は、悪しからずご了承ください。

男性アンサンブル

女性アンサンブル

（50音順）