1998年、85年ぶりに宝塚歌劇団に誕生した「宙組(そらぐみ)」の初代トップスターに就任。2000年に退団後は、バリ島に住居を構えて日本と往復しながらコンサートツアー、ミュージカル、ディナーショー、映画、写真集の出版など様々な分野で活躍を続けている姿月あさとさん。
その姿月さんが自身の世界観を音楽で表現する試みとして、5月に行ったコンサートツアー『SHIZUKI
ASATO CONCERT TOUR 2003 THE PRAYER 〜私だけの音楽(セカイ)が 誕生する〜』。ステージ空間の演出も手掛けたこの全国ツアーを経て、科白に頼らず、歌詞や効果音などで独自の“セカイ”を創り出すステージである『THE
PRAYER』を自身のライフワークとする決意を固めました。
そしてこの12月21日、クラシック・ミュージカル・タンゴなど多彩なジャンルの音楽を用いたダンス(=輪舞)を中心とし、女性ダンサー4人、そしてバンドも女性ばかり5人というメンバーで行われるショー『SHIZUKI
ASATO IN THE SHOW 2003 THE PRAYER 〜私だけの輪舞(セカイ)が誕生する〜』が初日の幕を開けました。
タイトルの『THE PRAYER(祈り)』はショーの最後に歌われる曲名でもあり、「世界の平和、自然や人間に対する自分の祈りを込めています。」と初日を前にしての会見で語る姿月さん。
今回のステージでは全19曲を披露。その楽曲は100曲の中から「人間の善と悪」というテーマで、日頃の悩み・苦しみを取り入れたストーリー性を考えた中で選曲し、細かいところまで自分で創り込んでいるとのことで、「日本人は一生懸命だけれど、癒される場所を求めていると思うので、教会や正月の神社のように、癒しの場であったり、心の中と話が出来るような空間にしたい。」とショーの狙いを語ります。
また、衣裳も桂由美ブライダル製の落ち着いたトーンにして、テーマ性に合わせているとのこと。
今年一年を「忙しい一年でしたが、忙しいのが一番幸せです。振り返れば人との出会いが勉強になった良い年でした。」と笑顔で姿月さん。「来年は元気だったら良いです。」と言いながら、「来るものに対応出来る自分を作りたい」と意欲も覗かせ、コンサートについても「自分の気持ちを言葉で説明するより、音楽・歌の歌詞に載せてメッセージ性を持ちたい。ライフワークとして来年も違った形で皆さんの前にお見せしたい。」とさらなる挑戦に前向きなコメント。
クリスマスの時期に相応しいテーマと内容をもったこの『THE PRAYER』。心静かに過ごすひとときを、是非とも持たれてはいかがでしょうか。