女性ミュージカル演出家、謝珠栄さんがを主宰する「TSミュージカルファンデーション」んが、「リリパットアーミーII」と「ラックシステム」二つの劇団を主宰する、わかぎゑふさんを脚本に迎えて上演する、新作オリジナルミュージカル『タン・ビエットの唄』。
元宝塚歌劇団花組のトップスター、愛華みれ、元劇団音楽座の主演女優、土居裕子のお二人を主演の姉妹役に迎え、劇団四季出身の沢木順、堀米聰、ミュージカル初挑戦となる万有引力の根本豊、さらにミュージカルを中心に活躍の宮川浩、音楽座出身の畠中洋など実力派のメンバーが揃うこの公演が、4月16日に東京・世田谷パブリックシアターで初日の幕を開けました。
ベトナム戦争という激動の時代を、民族解放戦線に参加しながら生き抜いてきた人々。そして戦争を逃れてヨーロッパへ渡り、祖国ベトナムに20年ぶりに戻ってきた女性。彼女が出会う20年前の悲劇と現実とは・・・・・
初日を前にした舞台稽古のあと、会見に臨んだ愛華さんと土居さん。「今回が初共演ですね。」と聞かれると、「でも、こんなに仲良しなんですよ」と抱き合ってみせたり、会見中も何度も顔を見合わせたり、笑い合ったりと終始和やかな雰囲気のお二人。
「様々なテーマが含まれている舞台なので、観る方それぞれの生き方によって色々な受け止め方が出来ると思います。幅広い方に観ていただきたい。」と語る愛華さん。
「これは絆の話でもあるんです。家族とか友人とか、この世に居ない人だとか、それを舞台では様々な赤い色で表現しています」と土居さん。
「人生を前向きに生きていくために、明日を見つめて、自分たちで地に足をつけて、逃げていては駄目というメッセージを含めて、偏見を持たずに暖かく観ていただきたい良い作品です。観た方に本来の心を取り戻して欲しい、そういう力のある作品です。」と、今回の舞台を語るお二人。
取り囲んだ報道陣からも、「最後は泣いてしまいました。」という声があがったこの公演。公演時間は1幕が1時間15分、15分の休憩を挟んで2幕が1時間となります。また、ロビーでは今回の舞台のイメージに使われている蓮の花が描かれたオリジナルTシャツも販売されていますが、この花は最後のシーンで愛華さんが着る衣裳にも刺繍されています。ご覧になる方は是非チェックして見てください。