シアターフォーラム    
シアターフォーラム 山口祐一郎さん、森光子さんなど一堂に。菊田一夫演劇賞授賞式

 故菊田一夫氏の演劇界における業績を記念し演劇の発展のために創設された、菊田一夫演劇賞の第29回授賞式が、4月19日に都内で行われ、演劇大賞を受賞された山口祐一郎さん、演劇賞を受賞された松平健さん、高畑淳子さん、藤真利子さん、和央ようかさん、花總まりさん、そして演劇賞特別賞に輝いた森光子さんが会場に勢揃いし、集まった多くの関係者らの祝福を受けました。

 この菊田一夫演劇賞は1975年度に創設され、29回目を数える今回は、2003年4月1日より2004年3月31日までに、東京で上演された199作品が対象となります。受賞者には正賞として平和堂貿易株式会社提供による「ウオルサム高級時計」が贈られるほか、副賞として演劇大賞受賞者には金百萬円、演劇賞・演劇賞特別賞受賞者には金伍拾萬円が進呈されます。

 受賞後スピーチに立った山口祐一郎さんは「伝統と名誉ある賞を頂き、ありがとうございました。ミュージカルは役者のみならず、スタッフ、オーケストラ全員で創り上げる総合的な舞台です。一人でお受けするのに大きな戸惑いを感じていますが、2作品に関わった全ての方と一緒にこの賞を受賞すると思っています。この受賞を励みに明日から丁寧に舞台を勤めることが出来ればと思っています。」と挨拶。
 そして、「最後に、この2つのミュージカルに関わった全ての方々に感謝し、丈夫でちょっと長めの肉体を頂いた両親に感謝し、演劇の世界に導きご指導頂いた浅利慶太先生に感謝します。」と締めくくります。

 また、森光子さんもスピーチで「放浪記の初演は昭和36年で、舞台では初めての主役でしたが8ヶ月間の公演で、10年経って再演になりました。その公演が終わった時に「君、十年間無駄飯食ってなかったな」と菊田先生が仰ったのが一番の褒め言葉だとしみじみ感じて、それから喜びが大きくなりました。去年から今年に掛けて4大都市縦断で5ヶ月間公演をしてきましたが、43年も経っているのにとても暖かなお客様からの愛を頂戴して胸に深く染み込みました。」と受賞対象となった代表作『放浪記』への思いを語ります。
 「舞台は一人でやるものではなく、沢山の同志と言える仲間とやっています。菊田一夫先生の名前の入っている賞の受賞を励みに、今後も演り続けることを約束します。」とさらなる上演に向けて意欲を見せる森さん。

 授賞式では、森さんの登降壇の際には山口さんがすかさず手を貸すなど、厳粛な中にも暖かな雰囲気が流れ、受賞者の方々には惜しみない拍手が贈られていました。


なお、この授賞式の模様、ならびに受賞者全員の御挨拶・コメントなどの詳細は近日中に動画とテキストにて掲載致します。どうぞ楽しみにお待ち下さい。

 

 菊田一夫演劇賞趣旨

 我国演劇界に偉大なる足跡を残された菊田一夫氏の業績を永く伝えるとともに、氏の念願であった演劇の発展のための一助として、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する。



大賞:山口祐一郎

特別賞:森 光子
選考委員
選考委員の方々
乾杯



山口祐一郎

森 光子

松平 健

高畑淳子

藤 真利子

花總まり、和央ようか
集合写真
左より:森 光子、花總まり、和央ようか、藤 真利子、高畑淳子、松平 健、山口祐一郎

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