7月14日に発売された新曲「男の夜明け」も好調の歌手、天童よしみさんが、東京では初めてという1ヶ月間の座長公演を、9月1日から東京・新宿の新宿コマ劇場でスタートさせました。

　ファン待望の公演とあって、初日から、劇場には早くからチケットを手にした観客が詰め掛け、客席は満員の盛況。
　その前で第一部の芝居『浪花のおよし捕物帳〜この小さな手に幸せを〜』と第二部のショー「天童よしみオンステージ」を披露した天童さん。

　芝居では、正義感が強く、お転婆だが、心優しく世話好きの女目明し・およしを演じる天童さんは、お互いに憎からず思っている同心役の布川敏和さんを始め、仲本工事さん、菅井きんさん、チャーリー浜さんなど東西の芸達者を相手に、存在感のある演技で時に涙を、時には笑いを誘います。また、娘役の振袖姿、捕り手役の目明し姿、と衣裳を変え、最後には何と豪華な花魁（おいらん）姿で登場。万雷の拍手を浴びていました。

　またショーでは、「道頓堀人情」「珍島物語」などのヒット曲を始め、「昭和演歌名曲選」として、美空ひばりさん、笠置シヅ子さん、江利チエミさんなどのヒットナンバーを見事な歌唱力で聞かせたり、ディズニーアニメ「ブラザー・ベア」のオープニングテーマ曲「グレイト・スピリット」でパワー溢れる歌声を響かせたり、軽妙なトークで客席を沸かせたりと、エンターテイナーとしての魅力・実力を存分に発揮します。

　初日の開演を直前にして行われた会見で、天童さんは「本当にワクワクしてします。信じられない気持ちで初日を迎えました。」と、この日が待ち遠しかった様子。「座長として自分自身はもとより皆さんの安全と健康管理に気を付け、「肩の力を抜いて楽しく演ろうね」と声を掛けています。東京での皆さんの声援に応えて、精一杯真心を込めて頑張りたい。」と、笑顔で意気込みを語ります。

　また、早替りもあるという劇中での衣装については、「岡っ引きが動きやすくて、自分のスタイルですが、立ち回りがハードに有るので大変ですね。最後の花魁は衣裳とカツラで20キロ有るのですが、高い下駄を履いての花魁道中を見て欲しいですね。全体を通して美しさを満喫して頂けたらと思います。」と自らの希望が実現しての花魁姿には、満足の態。

　7月に行われた製作発表では「6月の大阪公演がハードで痩せました。」と語っていた天童さん。「噂では、生地が伸びただけ、という声もありますが(笑)、ホントに痩せたんです。」と今も持続していることを強調。そして相手役となる布川さんについても「家庭的で優しくて、今回の役にぴったりだし、立ち回りもカッコ良いので、新たな魅力が見られると思います。」とベタ誉め。ただし「ベタベタのラブシーンも欲しかった。初々しくて「冬のソナタ」の様なんですよ。」ということで、これにはちょっぴり残念そうな表情を浮かべます。

「東京で始めての新宿コマ。芝居では涙あり笑いあり、楽しんで頂けると思いますし、迫力ある歌のステージにも期待していただきたい。「ああ良かった」といっていただけるような舞台にしたい。」と力強く語る天童さん。

　迫力有る歌唱力、軽妙なトーク、圧倒的な存在感、巧みな演技力、東京での初座長は、観客を決して飽きさせないエンターテイナー、天童よしみの魅力満載の公演と言えそうです。