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シアターフォーラム 四大都市縦断公演、大千穐楽へ『エリザベート』大阪・記者懇親会

 2004年3月〜5月に東京・帝国劇場、8月に名古屋・中日劇場での公演を終え、2004年四大都市縦断公演もいよいよ10月の福岡・博多座、11月〜12月の大阪・梅田コマ劇場へと移る、ミュージカル『エリザベート』。
 中日劇場終了時で、通算上演回数は436回。梅田コマ劇場での11月21日昼の部で通算500回を達成し、そして12月12日には通算529回の大千穐楽を迎えますが、その大阪公演に向けての記者懇談会・会見が9月21日に、劇場にほど近いホテルで行われました。


 2000年の東宝版初演、そして翌年の四大都市縦断公演で大喝采を浴びた『エリザベート』は、新しいセット、新しい振付、新しい演出による新ヴァージョン。
 これまでも『エリザベート』は上演されてきた各国によって多様な演出が試みられ、台本の改定、ミュージカルナンバーの入れ替え、新曲の挿入など新たな改変が次の上演に刺激を与え、世界規模で『エリザベート』は進化を続けるミュージカルとなっています。

 今回の2004年・日本版においてもミュージカル・ナンバーの追加と削除、新しい場面の挿入が行われたほか、『エリザベート』全体の枠組み、エリザベート皇后暗殺者の裁判劇と劇中劇であるエリザベートの生涯という二重構造を踏まえ、新ヴァージョンの『エリザベート』はハプスブルグ王家の人々が眠りに着く、カプチーノ教会の地下霊廟を主舞台に繰り広げられます。荘厳な霊廟の棺の中からエリザベートは呼び起こされ蘇り、自らの生涯を語り終えると、再び棺の中に戻って安息の時を得ます。


 記者懇親会には、演出の小池修一郎氏をはじめ、エリザベート役の一路真輝さん、トート役Wキャストの内野聖陽さん、山口祐一郎さんが出席。出演者も既に多くの上演を経ているとあって、和やかな雰囲気の中で会見は進行します。

 最初に挨拶に立った小池氏は「丁度今から3年前、2001年8月に『エリザベート』を上演いたしましたことを昨日のように思い起こします。その前回公演は宝塚の初代トートである一路真輝さんが東宝の初代エリザベートになるということ、そして山口祐一郎さんが『ジーザス・クライスト・スーパースター』以来のカリスマ性の有る役を演られるということでの期待・興味をお客様が凄く持っていらっしゃいましたし、内野聖陽さんがミュージカルに初挑戦という事で、私を含めて「どういう風になるんだろう」という思いで、皆で試行錯誤しながら創り上げました。
 そして今年改めて四大都市縦断公演を行うに当たり、メインキャストは同じですが、それぞれ初演を経、それ以降の様々な活動の中でキャリアを重ねて、前回手探りで有った事、試して見た事の答えを持って出来るのではないかと思い、改めて練り直しを致しました。お陰様で東京・名古屋の公演を盛況に終えることが出来ました。これは出演者・公演を日々運営しているスタッフの皆さんの力の賜物と思います。今回はそれぞれのこの作品への想いであるとか、深く組した取り組みが明確な形で舞台の上に出ていると思います。もし前回ご覧になった方も、改めて是非ご覧いただきたいですし、新たな発見、練り上げられた演技を堪能していただけるのではないかと思います。」と、大ヒット作となった舞台のさらなる進化に自信のコメント。


 一路さんは「大阪に来て、こうして記者発表をすると、1996年、私が宝塚を退団する時にこの『エリザベート』をオーストリアから初めて輸入して、こういうものを演りますと発表した日のことを思い出します。この『エリザベート』という作品、そして男役が死神を演るという冒険、そういうものを含めて、とても不安な中で挑戦をしたことを思い出します。そして――退団公演という事も有りまして、――全力投球を致しまして、今だに宝塚で『エリザベート』が再演されていることを私はとても誇りに思っております。
 その後で東宝で『エリザベート』が上演されると決まって、今度はエリザベート皇后を演ると決まった2000年。先程小池先生が仰られたように、また宝塚の時の初演とは違った意味で「どうなるんだろう?」と不安な中に幕が上がりまして、そこからまた4年経ちました。
 私は宝塚を退団してから今年で8年目になりますが、やっと女優として一歩を踏み出せたかな、と思えたのが2004年の『エリザベート』だったような気もしていて、やはり『エリザベート』という作品は常に、私に挑戦する心をくれる、そして自分が何か一歩を踏み出せるとても素敵な作品だと思います。
 そういう作品にずっと関わってこれたことをとても幸せに思い、今回の2004年版の『エリザベート』の大千穐楽が、この梅田コマ劇場で迎えられ、500回も梅田コマ劇場で迎えられることを本当に幸せに思っています。どうぞ皆さん、宜しくお願いします。」と日本での初演以来、ずっと関わってきた年月の重みを感じている様子。


そして内野さんは「これぐらい長い公演を演ってきますと、皆さんに「飽きないのか?」ということを言われます。これは大阪で500回を迎えるそうで、物凄い数を演って来ているんだな――僕と山口さんは半分コですから250回位ですが(笑)――一ヵ月半という公演で「飽きないのか?」と思われるのですが、この作品はひたすら挑戦し甲斐のある作品でして、僕は全然飽きません。むしろ一ヵ月半演らせていただけるこの幸せを非常に嬉しく思っております。
 長い公演ですので、新しい感性との出会いみたいなものが、一番この作品を活性化させるというか、育てて行くものだと僕は思っているので、――これから10月に博多で演って、その後で大阪に登場する訳ですが、――それぞれの土地の皆さんの感性とか、共演者の感性、演出家の先生の感性、様々な人間との出会いがこのドラマをとても良くして行くと思って、そういう感性とぶつかれるように自分も常に心をハイの状態にしておきたいと思っております。大阪のお客様は凄くパワフルなので、そのパワーを何倍にも何倍にもして返したいと思っておりますので、宜しくお願いします。」と力強く語ります。

一方、山口さんは「内野さんと半分コしている山口です(笑)。今、皆さんからとても暖かい言葉を聞いて、熱い情熱を感じて、「なるほど、そうだな。」と感激しております。11月12月、素敵な時間を梅田のコマ劇場でお客様と過ごせればと思っております。宜しくお願いいたします。」と、こちらはいつもながら余裕とも取れるコメント。

会見風景

小池修一郎
小池修一郎(演出・歌詞)
一路真輝
一路真輝(エリザベート)
内野聖陽
内野聖陽(トート)
山口祐一郎
山口祐一郎(トート)






 この後は質疑応答となり、様々な興味深い話ややりとりが行われましたが、こちらは改めて掲載をいたします。
 また、この懇親会の模様は、後日出演者からのコメントと共に動画でもご覧いただける予定にしております。
 併せて、どうぞお楽しみにお待ちください。

ミュージカル『エリザベート』

 大阪公演は 2004年11月3日(水・祝)〜2004年12月12日(日)、 大阪・梅田の梅田コマ劇場にて
 電話予約は コマ予約センター  06-6377-7777 まで

コマ劇場サイト 


   

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