シアターフォーラム    
シアターフォーラム ロックミュージカル『SHIROH』製作発表・質疑応答

 9月19日に行われました、帝国劇場2004年12月公演、梅田コマ劇場2005年1月公演、ロックミュージカル『SHIROH』製作発表での質疑応答をお送りいたします。
 なお、編集の都合上、一部前回掲載の記事と重複しておりますことをご容赦ください。

中川晃教

高橋由美子

大塚ちひろ

杏子

高田聖子

秋山菜津子

上川隆也

中島かずき

いのうえひでのり
 ●実在した人物、架空の人物、それぞれ違うと思いますが、その役を演じるにあたってどのような存在にしていきたいですか。今のイメージをお聞かせください。

中川「チラシやポスターにも書いてありましたが、神の声を持つ少年・・・それが僕の演じる(笑)・・・架空の人物シローです。台本を読ませていただいている最中ですが、台本の中に良く「しろー」という名前が漢字とカタカナの違いで何度も出てきます。いっそのこと同一人物で良いのではないかな、と思ってしまうんですけれども、何かそこにもタネがあるのかな、という予感もしております。とにかく僕のシローは歌で、または魂で、皆さんが一般的に知っているように民を先導していく、そんな人物なのかな、と思っております。」

高橋「微妙なラインを狙って頑張ります(会場笑)。実在するようなしないような、居るような居ないような、そんな感じで頑張ります。」

大塚「幽霊の役なので、透明感が出るように頑張ります。」

杏子「実在したということで吃驚しているんですけれども、でも初め「役が決まりましたよ。お福ですよ。」って言われて、「お福!?」って思って、微妙な気持ちだったんです。でも「レシーナ」が付いていて――洗礼名ですよね?、これは――それがちょっと救いで、劇中出来ればレシーナと呼んで欲しいのですが、一応お福と呼ばれることになっています(笑)。多分その時代にキリシタンであったということは、かなり強い女性だと思うので、キリリと、ピリリと。あと時貞のお母さん役ではなくて、お姉さんで良かったかな、と(笑)。頑張ります」

秋山「私も架空の人物と聞いたので、――今、脚本を読んでいる途中なのですが、――もう弾けて、私なりのくノ一の役を歌って演らせていただきます。」

高田「セクシーさを前面に出していきたいと思います(笑)。宜しくお願いします。」

上川「この舞台を例えるなら、井上さんと中島さんが既存の料理を題材にして作るオリジナル料理だと思うんですね。ですから例えば「肉じゃが」だとしたら、その「肉じゃが」という料理をお作りになる時に、お二人が考えつく色々な、今まで入れたことの無い様な具材をお入れになって作るオリジナル料理。自分はその中で唯一、皆さんが良くご存知のジャガイモ的存在である、と思っています。ただ出来上がった時にその料理の中でどんな味になっているかは、僕自身も想像がつかないですね。」


●今回、「ロックミュージカル!!」と銘打ったことに対しての意気込みをお聞かせください。

中島「今までのが、いわば「歌入り芝居」であって、今回のが「ミュージカル」だと僕らの方ではっきり認識している訳は、歌でドラマが進行して、歌の中で物語がうねる、というのがミュージカルだと思っているんですね。そういう意味で言うと、今までの新感線は歌は多かったけれども、実はあれは全部「俺の歌」でしかなかったんです。つまり「私が出ました。今は私のシーンです。私はこういう人です。」というのを紹介するための歌で、良く考えるとあの歌は全部無くても話は通じる、それが今までの新感線の芝居でした。今回は歌が無くなっちゃうと多分話が解りません。そういう違いだと思います。」

いのうえ「今、中島君が言ったことが殆どなのですけれど、ミュージカルというのを僕らの中で定義していて、それは、音楽で話が進行して行かなければミュージカルとは呼んではいけないのではないか、と。
 言葉の語源から行けば、音楽が入っていればミュージカルだと言い切る方も居られると思うんですけれども、おおむねミュージカルと呼ばれているものの中には、主人公の心情だけを、台詞を言った後に「僕はこんなに悲しい。一人で寂しい」とか「愛している」とかいう独白をバラードなり何なりで歌うというのが日本で良く演られているオリジナルミュージカルには多いと思うんですね。
 でも、何かそれだとつまらないんですよ。「歌わなくてもいいんじゃないの。そんなに歌いたいかい?」という気持ちにもなりかねない。やっぱり音楽がうねって行くことにダイナミズムとかミュージカルの一番良いところが出るんじゃないか、というのがありまして、以前から挑戦したいけれどちょっと怖いなと思いながら、ずーっと周りをぐるぐる廻っていたんです。
 それで「なんちゃってミュージカル」みたいなことばかりやっていたんですけれど。今回、「そんなことばかりやっていてもしょうがない」という事で、後ろからポンと背中を押された形で「初!ロックミュージカル!!」と、銘打ってやります。頑張ります。」


●天草四郎というと、衣裳はどのようになるのでしょうか。

いのうえ「衣裳はですね・・・本当は本番楽しみにして下さいね、というところなのですが、いわゆる(首の周りの)フリフリは多分無いと思いますよ。それだけです(笑)。」


●中川さんと上川さん、お互いの印象などをお聞かせください。

中川「僕は一番初めに上川さんを見させていただいたのはTVで「大地の子」でした。家族もハマっていて、親戚もハマっていて(笑)。実は親戚の叔母が小さい頃に「大地の子」という本を寝る時に読んでくれていたんですね。それを覚えていて、そのタイトルも覚えていて、TVをつけたら両親が見ていたんで、僕も見たんです。その時の感動というものと同時に、今回のこの舞台でご一緒させていただくということは僕にとっては本当に緊張していますし、失礼の無い様に頑張らなくてはいけないと思っています。舞台は生ではなくDVDで拝見しました。とても光栄に思っています。どうぞ宜しくお願いします。」

上川「中川君の舞台は『モーツァルト!』を拝見しています。ただ今日でお会いしたのが2度目なんですね。チラシの撮影の時には、時間的なズレも在りまして本当に二言三言言葉を交わさせていただいただけでした。ですから、そんなに人の印象を一発で捉えられる能力も持ち合わせておりませんので、これから人となりを稽古期間、本番を通じて十二分に味わってやろうと思っております。ただ、歌は抜群にお上手ですので、私の出来ないところを十二分に補っていただこうと、既におんぶに抱っこの気分で居ります。」

 

質疑応答の終了後は、キャスト・スタッフの写真撮影が行われ、その後は主演の中川さん、上川さんのお二人に残っていただいて、インタビューが行われました。
 こちらの模様は、さらに改めて掲載をいたします。もう少しお待ちください。


SHINKANSEN☆RX
 ROCK MUSICAL 『SHIROH』

【作】中島かずき 【演出】いのうえひでのり

東京公演
  日時 2004年12月7日(火)〜12月29日(水)
  会場 帝国劇場
  前売 2004年9月25日(土) 発売開始
 問合せ 帝国劇場 03-3213-7221

大阪公演
  日時 2005年1月8日(土)〜1月18日(火)
  会場 梅田コマ劇場
  前売 2004年11月3日(祝) 発売開始
 問合せ キョードー大阪 06-6233-8888


東宝サイト 
劇団☆新感線



製作発表 (@nifty)


 


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