11月9日に千葉・海浜幕張駅前のWBGマリブウエスト27階にある「bayfmスタジオ・マリブ」で行われた、『レ・ミゼラブル
in コンサート』製作発表&ミニコンサートの質疑応答の後半の模様をお伝えいたします。
参加されたプリンシパル・キャストは石井一孝さん、今井清隆さん、マルシアさん、笹本玲奈さん、岡田浩暉さん(ご挨拶順)の方々です。
●『レ・ミゼラブル』の役創りをしているときに、そのキャラクターが実生活に出るようなことはありますか
石井 出てくるみたいなんですよ。まあ、老人役なんですよね、ジャン・バルジャンというのが。その役創りを一生懸命自分で考えて、・・・あの、僕一応若いんですよ(笑)
今井 まあ、私よりは若いよね。
石井 今井さんを見たりなんかして(笑)・・・若いんですけれど老人役を(一同笑)――いや、あまり深い意味は有りませんが(笑)、――どうしようかと色々考えて、ちょっと背中が曲がったりということを役創りで演っているんですけれど、ジャン・バルジャンを演っている間に「何か姿勢が悪いよね。」とか言われて、猫背になっているみたいなんですよね。それから、ちょっと険しくなったりして、役を引きずるみたいです。今は『ミス・サイゴン』でクリスという役を演っているんですけれど、スッとしているんですね。ジャン・バルジャンを演っている時はこういう風に、こう物思いにふけった人間になるみたいで、そういう引きずり方は有るみたいですね。自分では全然意識はしていないんですけれど。
今井 私はその逆で、普段は丸くなっているんだけれども(笑)、今、『ミス・サイゴン』という舞台で結構若い役なんですよ。(石井さんと)同僚の役なんですけれどね、フレッシュに演るのが・・・結構エネルギー要ってますね、今(会場笑)。「ちょっと大変だなあ」って思いながら、でもその大変さをお客様に解らせてはいけないなと思いながら頑張ってます。
石井 ジャン・バルジャンの時は?
今井 ジャン・バルジャンの時は、割と後半は自然体で行ける(一同大爆笑)・・・笑い過ぎだよ! 話なんだから。でも、楽しんで演っています。
マルシア ファンティーヌ役は、私は今7歳の娘が居て、やっぱり置き換えることがございますね。コゼットも全く同じなので、本当に芯から切なくなったり、――別にプライベートを入れている訳ではございませんが。例えば、ファンティーヌが死ぬ前に妄想で子供が遊んでいる風景のイメージをどういう風に創るかというと、子供と公園に一緒に行って「ちょっと遊んで」と言って、遊んでいたり走っているのをチェックして、それが舞台上で上手く使えて、想像というか本当に自分の子供が遊んでいる風景が出てきたりしますね。後、「I
Dreamed a Dream」という曲は、愛を持って夢を持って、凄く純粋な女性で、まさにワタクシって感じで(一同笑)、・・・本当に(笑)、本当に・・・女性っていうものは常に可愛いの! そうでなきゃいけませんの! だから、凄く努力してま〜す!(一同笑) 頑張りま〜す!
笹本 エポニーヌって結構荒っぽい感じじゃないですか。下品な両親に育てられて、不良少女って感じなんですけれど、まあ元々(笑)、私自身もちょっと大雑把だったりするし、男の子の役を5年間演っていたということもあって、私自身がエポニーヌぽいかなって思うので、あまり引きずることはないですかね、そのまんまですね。
岡田 マリウスは恋する役でね、だから恋しやすくなりますね(笑)。(会場から「えー!」の声)これは石井さんに聞けば・・・
石井 えっ!?
岡田 そんなこと無いですか? 石井さん前僕に、「マリウス演っている時は、何かねえ、他の恋愛に目が行かなくなる。」と・・・何だっけ?
石井 何だっけ??
岡田 「コゼットのことを本当に好きになって、他にあんまり目が行かない」って
石井 私生活も、ってこと?
岡田 うん。そうそう。そう言ってたじゃないですか。
石井 言ってました?(一同笑) でも、そういうのを引きずるのは有るかも知れませんね。
今井 ああ、そうなんだ(一同爆笑)。
石井 マリウス、演りたいんだもんね(笑)。
今井 うん。
笹本 クリスも演りたい、って言ってましたよ(一同笑)。
石井 マリウスとクリスを狙っているんですよ、今井さんは。
今井 何かほら、コンサートだったら許される感じがしない?
笹本 やりましょうよ、今度。
今井 本編だったら何かねえ・・・
石井 怒られるの?
今井 トマト投げられそうだけど・・・
マルシア だったら私、コゼット演りた〜い!(一同笑)
石井 みんな、演りたいのを演る、っていうのはどう?
今井 無茶苦茶言ってるけれど、演りたいのを演る(笑)。
司会 というお話をお聞きになってて、実際にマリウスを演られていかがですか。
岡田 えーとですね、あの、コゼットが気になります。
マルシア いいんですか、そんな事言っちゃって。
笹本 凄くショックですね(一同笑)。・・・いいんですけれど、そういう役だから。
岡田 僕・・・
石井 だって、エポニーヌ駄目なんだから。
今井 しょうがない。
岡田 いやいや、だって、あのステージでね、もう、あんな感じでいくにはやっぱり気にしていなきゃいけないですよね。
笹本 でも、何か・・・
岡田 だから、家に帰っても「今、コゼットどうしているのかな」っていう風なことをポッと思ったり・・・ごめんなさい、したりします。
笹本 楽屋の鏡に写真が貼ってありますもんね。3人のコゼット。森(公美子)さんと(笑)、河野由佳ちゃんと、剱持たまきちゃん。
岡田 写真立てですけれどね。
一同 へえー!
司会 共演者の皆様からも「へえー!」という意外な声が届いておりますが、そうなんだそうでございます。
●石井さんは以前マリウスを演られていたので、最後のシーンでマリウスと絡まれる時に、その演技が気になることはありますか
石井 ありますね。マリウスを演っていたので、マリウスの気持ちが良く解るんですよ。ですから、そういうところはあるのかな。山口(祐一郎)さんが「カズはマリウスを演っていたから、このシーンはお前が一番いいな。」って稽古の時に言ってくれて、「そうですかね。」って言ったんですが、自分では良く解らないんですけれど「このシーンのカズは説得力が有るな。」とか言ってくれたのを覚えていますね。
岡田 今井さんより石井さんの方が目が優しいですね。(一同爆笑)
今井 酷いね。俺、ほらジャベール演っていたからさ(一同爆笑)、目が鋭い(笑)
石井 引きずっているんだ!(笑) ジャベールを。
今井 時々演りたいな、と思うんだ、ジャベールも。・・・欲張りかな。
石井 色んなのを演りたいんですね。
今井 そうそう。済みません(笑)。
ということで、大いに会場が沸いた製作発表会見も終了し、この後にはミニコンサートが行われて、参加者はしばし『レ・ミゼラブル』の世界に酔いしれていました。
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