既に新聞・テレビなどでも報道されているように、2000年に上演されたミュージカル『エリザベート』での共演がきっかけとなって、高嶋政宏さんとシルビア・グラブさんが目出度く結婚されることとなり、揃っての報告会見が12月14日に都内で行われました。
金屏風を背に席が設えられた会場には十数台のテレビカメラが並び、多くの報道陣・レポーターが詰め掛ける中、登場したお二人は終始にこやかな雰囲気。
まず、高嶋さんがマイクを持ち「この度縁有って、私、高嶋政宏とこちらのシルビア・グラブさんが婚約致しました。本来でしたら、12月6日、大阪公演の間に一度東京に戻って東宝の会長にご挨拶をしたのですけれども、その時に皆さんにお知らせするのが筋かとも思ったのですけれど、丁度『エリザベート』という舞台を演っていまして、その役がエリザベート皇后暗殺犯ルイジ・ルキーニと言う役で、しかも劇中でエリザベートの結婚をくさしたりする歌を随分歌っているもので(笑)、その僕が公演中に発表して、自分も意識しちゃうし、お客様も「それだけエリザベートのことをくさしておいて、お前は何やねん」と言う事になりかねないと思いまして、昨日の発表になりました。本日はありがとうございます。」とご挨拶。
続いてシルビアさんが「ちょっと、かなり動揺しております。こんなにカメラが一杯有って。こういう事って滅多に無い事なので(笑)、緊張しているんですが、政宏さんにちょっとお任せしようかなと思っております、済みません。宜しくお願いします。」と挨拶されますが、こちらはちょっぴり硬い表情の様子です。
交際のキッカケを「彼女は英語とかイタリア語、フランス語をかなり喋るんで、冗談で英語で“Why don't you have dinner”とか何とか言う話を英語でやっていたんですけれども、ある日「いつ本当に行くんだ?」という話になって、「まあ、公演が終わったら行こうか」と言う事で、4年前の公演終了後からの付き合い始めです。」と告白した高嶋さん。
最初の印象については「稽古場で最初に見た時に「カワイイな」とは思ったんですけれど、公演中は娼婦の館のマダムの役で、ムチを打ったする役だったので、そこからイメージは遠ざかっていたんですね。」と話すと、「あれはカワイく無いですね(笑)」とシルビアさんが笑顔で応えて、少し緊張もほぐれた様子。
そして「顔合せで丁度真後ろに座った時に「何て広い背中なんだろう」と思いまして、それが凄く印象に強かったんです。父がスイス人なので、ガタイが大きい人が男性として魅力が有る、みたいな感じでちょっとは意識していたんですが、まさか今日この日を迎えるとは・・・(笑)」と幸せそうに話すシルビアさんです。
プロポーズの言葉を聞かれて「ちょっと揉めている時期、今年の3月の頭くらいですが、それは夜で、――僕は思い立ったら、行き先も告げずに行くタイプなんですが――その日は僕もかなり緊張しました。迎えに行って車に乗せて、無言で車を運転して、「何なの? 何なの?」「いいんだよ。黙っていればいいんだから」という話で、ずーっと車を走らせて、ある場所の建物の中に入って、鍵を開けてガラ―ッとしたそのマンションの一室を見せて、「ここを借りた」と、「ここに住もう」と。彼女は凄くビックリしていましたけれど、そこで(彼女が)トイレの方を見ている時に後ろから「俺たちは結婚するのか?」と言ったのがプロポーズのような・・・(笑)」と答えた高嶋さん。
シルビアさんは、その時を振り返って「はぁ?! ビックリしてしまいましたよね。全く本当にそんな気配もしなかったので。マンションの鍵を開けられた時に、「えっ!? 何がここに有るの?」って聞いてて、本当は「結婚しよう」って言われたかったけれど、「結婚するのか?」でした。もちろん即OKでしたけれど。」と、また笑顔を見せます。
お互いに惹かれた点を「音楽とか、舞台とか、世間話では無い共通な会話、一歩踏み込んだ話を二人で長いあいだ話していけそう。彼女の元には何があっても戻っていきたいなという感じ。」と高嶋さん。
「俳優として凄く尊敬できて、予想が出来ない行動をするので、そのお陰でいつも全く飽きる事が無く、いつも興味を持てる人。俳優としての良き先輩で、正直な意見を言い合える同志。」とシルビアさん。
お互いがファンであり、厳しい批評家ということですが、「相手の批判にはマジキレするんです。」と笑い合います。
婚約指輪はディズニー・シーでの展示会に行って、一般のお客様に交じって「どれにしよう?」と決めたそうで、「その後、両親と一緒にシーで食事もしているんですけれど、良く今日までバレなかったな(笑)」と、ちょっとビックリの話。
「僕は即断即決ですから」と言う高嶋さんは「挙式は年末にもしたいと思っていたが会場が空いていませんでした。この間、大阪から電話して24日に入籍しよう、正月明けに入籍しよう、と言ったら、「電話で話すことじゃない。もう少しゆっくり話し合わせて。頼むから帰ってからにして。」と言われたということで、シルビアさんも「知らない間に色んな事が決まっていてびっくりする。」と言いながらも、頼もしそうに高嶋さんを見つめます。
「式場の予約が取れなくても籍だけは入れたい。」と言うお二人ですが、「式は来年、おそらく7月くらい。シルビアさんがボストン大学出身で友達が外国にいて、「私の友達も来られるところにして欲しい」と強く言われているので中間地点のハワイの何処かになるのではないか。」と語った高嶋さん。
また、シルビアさんは結婚後も女優は続けたいと思っている。とのことでした。
現在はお互いに仕事が忙しくて、「一緒に居たいけれど、なかなか一緒に居られない。」というお二人ですが、最後には指輪をかざすシルビアさんの肩を高嶋さんが優しく抱きながら、ツーショットの写真に収まりました。
お二人の出会いとなった2000年の帝国劇場でのミュージカル『エリザベート』。第2幕
第6場「マダム・ヴォルフの館」で、マダム・ヴォルフを演じたシルビア・グラブさんはルキーニ役の高嶋政宏さんに手を取られて登場しました。
この時繋がれていた手と手が赤い糸で結ばれていたことを、かの黄泉の帝王トート閣下は御存知だったのでしょうか。それとも・・・
シアターフォーラムは、お二人のご結婚を心よりお祝い申し上げます。
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高嶋政宏公式サイト
シルビア・グラブ公式サイト
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