1986年の日本初演以来、毎年上演を重ねて今年で20年目を迎えるミュージカル『アニー』。1930年代、大恐慌直後のニューヨークを舞台に、どんなに辛くても夢と希望を失わない、明るく元気な少女アニーの物語は、記念すべき「はたち」の年を迎え、その2005年公演の製作発表会見が2月2日、子役たちや大人のメインキャストが揃って都内のホテルで開かれました。
節目となる20年目の2005年、演出には今回で5年目となるブロードウェイの演出家ジョエル・ビショップを迎え、大富豪ウォーバックス役には映画・テレビを始め舞台でも活躍、最近では自らの絵を版画化して展示会を開くなど多彩な才能を持つ名高達男さん、ミス・ハニガン役には14歳の時に舞台『奇跡の人』のヘレン・ケラー役でデビュー、現在もテレビドラマを始め、舞台・映画で幅広い役柄をこなす荻野目慶子さんが共に初登場で、この作品に新風を吹き込みます。
さらに、2004年度のミス・インターナショナル日本代表、川原多美子さんがリリー役でミュージカルに初挑戦するのも大きな話題、また今年で4度目となるグレース役の岩崎良美さん、昨年に引き続き2度目のルースター役になる本間憲一さん、こちらも4度目となるルーズベルト大統領役の嶋崎信夫さんなどなど、実力派の面々が脇を固めます。
そして、『アニー』の見所といえば、厳しいオーディションを勝ち抜いた子役たち。今年は特に高水準だったという応募者約9,000人の中から選ばれた28人が舞台の上を駆け回り、パワフルな歌とダンスそして芝居を披露します。
今年20代目となるアニー役を射止めたのは石丸椎菜さんと鈴木満梨奈さん。石丸さんは2001年のモリー役、鈴木さんは2003年のテシー役を経てのタイトルロールで、「20周年記念のアニーとして皆様の心に残るようなアニーを演じたいです」(石丸さん)「選ばれた時はとってもビックリしたけれど、今までのアニーに負けないようなお客さんが感動出来るようなアニーになりたいです」(鈴木さん)と意欲満々。
こうした子役たちを前に「恋に陥ちるような気持ちで演りたいですね」(名高さん)「今年も初めてだという気持ちです」(岩崎さん)「ダンスも歌も子供たちが先生です」(川原さん)「楽しみながら子供たちと格闘したいと思います」(荻野目さん)とコメントする大人の出演者の方たちも、いささかそのパワーには押され気味の様子。
「はたち」を迎えて、20年目の記念イベント、記念グッズも企画されているという2005年の『アニー』。もちろん舞台もこれまでの集大成としてクオリティアップした最高のモノを、とスタッフ・キャストにも力が入ります。。
大人も子供も共に楽しめるファミリーミュージカルとして定着したミュージカル『アニー』は、今年も多くの観客に勇気と感動を与えてくれることでしょう。