今年で20年目を迎えるミュージカル『アニー』は、4月23日に東京・青山劇場でその幕を開けますが、この舞台で大富豪オリバー・ウォーバックスを演じる名高達男さんが、4月10日に稽古場で断髪式を行いました。
両親を探すために孤児院を脱走して連れ戻されたアニーの前に現れ、アニーを自宅に招待する大富豪ウォーバックス氏は、初演の財津一郎さんを始めとして、上條恒彦さん、岡村喬生さん、平野忠彦さん、大和田伸也さん、岡田真澄さん、峰岸徹さんがこれまで演じて来ました。
そのウォーバックス氏はスキンヘッドがトレードマークという事で、公演に向けて稽古場で断髪式を行う事になった名高さん。「頭を剃り上げるのは生まれて初めて」だそうで、「殺されるような気がします。」と最初は抵抗も有った様子。電気バリカンが入る瞬間は思わず目を伏せ、周りで見守るアニーズたちからも、悲鳴に似た声が挙がります。
アニー役の石丸椎菜さんと鈴木満梨奈さんも、交代で電気バリカンを手にして参加したこの断髪式。名高さんも途中からは気持ちが落ち着いた様子で「どう見える?」「かなり雰囲気が変わった?」などと取り囲むアニーズに問いかけたり、「今日から出家に出ます」などと冗談を言ったりと、周囲を和ませます。
そして仕上げに剃刀で剃り上げられて、青々とした頭に変身した名高さん。出来あがった姿に拍手と歓声が起こり、「凄い!」「カッコいい!」という声も掛かります。
アニーから手鏡を渡されて、初めて自分の姿を見た名高さんは、頭を撫でながら「不思議だなあ」と第一声。「軽いと言うか、寒いと言うか、照れると言うかいうか、二人のアニーからもカッコイイと言われてますが、お世辞かな。」と笑いながら、「これから慣れるしかないですね。」と、改めて鏡を覗き込みます。
「今、帽子を取り寄せていますので、街を歩く時は被ることにします。」という名高さん。この断髪式で、公演初日に向けて稽古場も最後の追い込みとなり、4月23日には“はたち”を迎えた日本の『アニー』が、客席に新たな感動を呼ぶこととなります。
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