製作発表会の冒頭では安原さんを始め、和服姿で登場した出演者が音楽に合わせて華麗な殺陣を披露、決めポーズには会場からも拍手が起こります。
公演を主催するマーベラス音楽出版の片岡義朗氏は
「優れた演出家は表現手段を選ばないのではないか、選ばない筈だ、と言うのが私の考えであり、アニメの世界で天才振りを充分に発揮している大地さんの演出は、舞台にもそのまま通用すると思っておりますし、非常に面白い舞台を創っていただけると思っています。
題材は大地さんが以前から温ためていた企画ですが、「舞台を一緒にやりませんか」とお話した時に、「チャンバラがやりたい」の後に聞いた、「舞台でどこまでお風呂場を表現できるかどうかを挑戦してみたい」に強く反応してお願いすることにしました(笑)。
舞台演出には特殊な技術・制約があろうと思い、BQMAPの奥村さんにサポートしていただいて、一緒に舞台を考えて貰おうと思っています。
今後は大地さんを初め、他の優れたアニメの監督に舞台演出をしていただくプランもあり、第一歩となるこの舞台を是非とも成功させて、アニメと舞台の壁を乗り越えて、色々な優秀な方に活躍の場を提供していきたいと思っています。」とこの企画の意図、そして今後の展望を語ります。
これを受けて大地氏は
「片岡さんの中ではお風呂が引っ掛かっているようですが、僕はそれも含めて色々とやりたいと思っています。」と苦笑い。そして「初めての舞台になりますが、僕の本業はアニメ演出だと思っています。以前BQMAPを紹介してくれた人が居て、チャンバラ好きだった事もあり、最初に観て、カッチョいい、美しいチャンバラが舞台で出来るんだと惚れ込みました。それから出来るだけ観て来て、色んな魅力がある劇団だと解り、声のキャストをお願いしたり、アニメをしながチャンバラの話をしていたのが今回に繋がりました。本当に愉しいチャンバラをやってみたいですね。」とチャンバラに賭ける熱い思いを語る大地氏。
「アニメでは最高のチャンバラを「十兵衛ちゃん」で作れたと思うので、生身の人間を使って挑戦したいと思い、今回に至りました。これからの苦労も有ると思いますが、先ほどの殺陣を見てワクワクしてきたので、そのワクワク感を皆さんにお届けしたいと思っています。」と熱が入ります。
また、共同演出を行う奥村氏は
「大地監督と知り合う前からの「十兵衛ちゃん」ファンで、徐々に親交を温めつていたのですが、監督が「舞台をBQMAPでやりたい」と仰ってくださって、「こんな小さな劇団で?」とも思いましたが、BQMAP一丸となってやりたいと思います。
これからきっと無茶を言い出すと思うので(笑)、「人間には出来ない事がありますよ」と言いつつ、凄く素敵なアニメの演出をする刺激を受けつつ、良い化学反応を起こして、ウチの劇団員共々、演劇界・アニメ界を飛び越えて盛り上がって行きたいです。」と、こちらもやる気満々の様子。
そして、出演者たちは、それぞれの意気込みを
安原麗子さん「数年ぶりの舞台、そして殺陣は初めてです。まだどんな内容かも良く解っていないのですが、皆さんに助けていただきながら精一杯頑張りたいと思っています。」
那須めぐみさん「今回は時代劇という事で、殺陣の稽古をちょこちょこと始めているところです。時代劇にあまり馴染みの無い私は、どんなものになるんだろうと最初は不安でいっぱいだったんですが、大地さんの作品という事で、きっと普通の時代劇ではなく面白いものに絶対なるだろうと、大期待なので、皆さんにもそういう意味で期待をしていただいて、舞台を楽しんでいただきたいな、と思っております。」
高瀬郁子さん「ウチのBQMAPでは、何度か立ち廻りの有る芝居をしているんですが、外部から作・演出を呼んで、キャストの方も加えてというのは始めての試みで、観ていただいている皆様に楽しんで貰える様に、こちらが楽しんで演っていきたいな、と思っております。」
前田剛さん「僕は昨日チラシを見せて貰って、自分がWガンちゃん”だということを初めて知りました(笑)。なので詳しい話とかは全く解らないんですけれども、那須さんをお守りするという事だけ聞きました。私生活から那須さんを守って、バシバシ那須さんに言い寄る者を斬って行きたいと思います(笑)。」
臼井琢也さん「僕も先ほど聞いたのですが、クレージー浪人という(笑)可笑しな浪人の役を演らせていただきます。どうやら安原さんと壮絶な一対一が有るらしいので、(安原「マジで?!」)有るという事でしたので、――解りませんが、――お楽しみにしてください。稽古場でも舞台上でも真剣勝負をして行きたいなと思っております。」
澤田博幸さん「皆さんご存知の通り、大地監督はアニメ界の中でも溢れる才能をお持ちの方だと思っております。アニメ界の風雲児だと思っています。そんな大地監督に我々BQMAPがどのように料理していただけるのか、凄く楽しみであります。ちなみに私の役は三匹の刺客の・・・取り敢えず真ん中に居るらしいんですけれども(笑)、どんな役どころなのかドキドキワクワクで期待しております。」
と語ってくれました。
大地氏はさらに今回の舞台について
「子供の頃に「素浪人 月影兵庫」「素浪人 花山大吉」「旅がらす くれないお仙」などの道中モノの時代劇が大好きで、自分の原点がそこにあるので、今回も道中記の愉しい、明朗快活時代劇の基本を行こうと思っています。
風呂場の場面も思い描いているのは思い描いていますが、舞台でどうするかは悩み中です。でもやってみたいですね。映画「座頭市
あばれ火祭り」のポスターで、市が素っ裸で殺陣をやっているのを見て、「これは面白い」とずっと思っていたので、それを今回やってみよう、と(安原「えーっ!!」)。座頭市・勝新も出来なかったことを安原麗子がやったら、格好いいのか? 悪いのか?、と言う感じですね。今後のお楽しみでございます。」と仰天プランを披露、出演者の動揺と、報道陣の笑いを誘っていました。
更に、日替わりゲストならぬ、日替わり侍が決定いたしました。
現時点で分かっているのは以下の通り。どんな内容かは見てのお楽しみ。乞うご期待!
9/1 (木)19:30 テツandトモ
9/2 (金)14:30 ショッカーO野
9/2 (金)19:30 郷本直也
9/3 (土)19:30 高橋まさかず
その他の公演も豪華な侍を予定しており、詳細はBQMAPのHPで発表されるとのことです。