注目の主演を務めるのは、歌唱力を重視した主役オーディションで9621通の応募から厳しい審査を経て選ばれた弱冠13歳の中学2年生、高畑充希(たかはたみつき)。
感情豊かな歌声と心の奥を覗き込むような強い眼差しが、オーディション審査員の心を震わせ、この主役の座を射止めました。
共演は、初代「ピーターパン」の印象が強いものの十数年ぶりのミュージカル出演となる榊原郁恵。大河ドラマからサブカルチャー映画まで、幅広い活躍をみせる鶴見辰吾。『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役、『ピーターパン』ダーリング夫人役など歌唱力には定評のある比企理恵。数々のヒット曲を世に送り出した後、ミュージカルやライブで精力的に活動を続けている今陽子。
こうしたホリプロベテラン勢が顔を揃える一方、人気沸騰中の若手男性アイドル載寧龍二と木村了が初舞台にチャレンジ。さらにミュージシャンとしての活動に加え舞台でも活躍のROLLY、曽我泰久。数々のミュージカルで存在感を発揮する新納慎也、西村直人など、見所満載のキャストが顔を揃えました。
会見の冒頭で「♪ちっぽけな感傷」を披露した高畑さん。歌い終わって「まだ全然こういう場所に慣れなくて凄く緊張して足が震えました。」と言いながらも爽やかな笑顔をみせます。そしてオーディションを振り返って、「始めは全然受かると思っていなかったので、頭が真っ白になって、びっくりしたんですけれど、途中から「私が舞台の主演を演るんだな」と言うプレッシャーと喜びが一気に押し寄せて来たんですが、最後には喜びが勝ちました。」と語る姿には、未来の大物感が垣間見えます。
原作も手掛けたラサール石井さんは「歌謡曲はとてもポップで好きですし、特に山口百恵さんのトリビュートが出来るのは光栄ですね。現在は尾崎さんの脚本に手を入れている状態で、決定稿にはなっていないので、順調に台本が遅れています(笑)。」とコメントし会場の笑いを誘います。
そして、「演出家の特権で、自分の好きなマニアックな曲をこっそり入れるのが楽しみです。今回も、山口百恵さんの曲以外にも密かに好きな曲を入れているので、そこもお楽しみに。」とプランの一端を明かしてくれました。
その後はキャストの紹介となりますが、ラサール石井さんが「キャストの方も自分の役を100%理解していないので、補足して紹介したい。」とのことで、それぞれの役柄をラサールさんが説明した後でのご挨拶となります。
この席上の説明で自分の正確な役柄を初めて知った出演者も多く、それぞれにその設定に驚きながらも、改めてこの舞台に意欲を燃やしていました。
「過去を書き換えたい。人生をもう一度やり直したい」それは誰もが願う奇跡。しかし現実にはそんな奇跡は起こりません。でも何かを夢見て信じて行動すれば、人生にはほんの少しの魔法が起きるのです。」(ラサール石井)
母親(榊原郁恵)のことがどうしても好きになれず、やり場のない怒りを胸にかかえる少女(高畑充希)。
ふとしたきっかけで少女は「アルバムの世界」にはいりこんでしまう。写真に映し出された一瞬を何度も繰り返す住人たち。そこでは、モノクロとカラーという二つの勢力が対立しあっていた。少女を捕らえようとする「アルバムの世界」の支配者の手から逃れた少女は、若い頃の母親に出会って大切なことを知る・・・
♪イミテーション・ゴールド、♪秋桜、♪ロックンロール・ウィドー、♪横須賀ストーリー、♪いい日旅立ち、♪さよならの向う側、などなど、数々の山口百恵の名曲に乗せて繰り広げられる、母と娘の絆を描いた珠玉のファンタジー。
山口百恵と共に青春を過ごした世代はもちろん、親子で、夫婦で、友達同士で、幅広い世代で楽しめるポップでファンタジーなミュージカル『プレイバックpart2〜屋上の天使』は、今年の冬のホットな話題となりそうです。