1988年に「熟れてゆく夏」で第100回直木賞を受賞、その後も多くの恋愛小説を発表して読者の熱い支持を得ている作家、藤堂志津子氏の同名の短編小説を舞台化した『椅子の上の猫』が、11月10日、東京・新宿のシアターアプルで初日の幕を開けました。
その前日、11月9日の舞台稽古前に行われた記者会見には、劇中の衣裳を着けた匠ひびきさん、川崎麻世さん、大浦みずきさんが登場。特にゲイバー『マダムG』のママ“G”を演じる川崎さんのきらびやかな衣裳とメイクには注目が集まります。
その川崎さんを見ながら匠さんは「本当にこの俳優さんたちの素敵なゲイのファッションは、私たち女性二人の出演者が負けてしまいそうなほど豪華で、とてもきらびやかなショーが付いています。お芝居は本当に普通の女性である“類子”が、このママに出会って自立して行くというストーリーですけれど、出演者一同やる気まんまんで頑張っております。」と力の入ったコメント。
大浦さんも「皆さん楽しい方ばかりで、稽古場でも笑いっぱなしなんです。だから舞台では真面目に、お客様に笑っていただこうと思っております。」と語り、出演者のテンションもヒートアップのようです。
そして「あたし達のチームワークはバッチリで、豪華・ゴージャス・マーベラスゥ!」と完全に役に入っている川崎さん。「家に帰ってもたまに(ゲイに)なっている時がありますね。」と苦笑し、「川崎さんが演じられるGが男なのか女なのか解らない感じがあるので、私が袖で着替える時も、男性と言う意識がなく着替えているんですよね。」と言う匠さんにも、「私も女性と言う意識がないわ(笑)。二人ともしっかりしているから。」と応じます。
しかし、流石に最初は恥ずかしかったという事で「金髪でハイレグのバニー姿は恥ずかしいですよ、やっぱり。でも自分が照れるとお客さんが恥ずかしくなるから、一生懸命見せます。」と語りますが、「足が本当に綺麗なの。もしかして・・・と思うくらい似合って綺麗なんです。」と匠さんに言われ、「その“綺麗”が嬉しく感じるのは、その気になってるからかなあ。この舞台が終わったら寂しいかもしれない。」と段々雰囲気が妖しくなってきます。
その出演者たちが「見どころ」と口を揃えるのは、二幕にあるゲイバー『マダムG』のショータイム場面。川崎さんを始め、深沢敦、今拓哉、野添義弘、冨田真之介といった芸達者な面々がそれぞれに華麗に豪華に芸と華を競います。
このゲイバーの研究のために実際に通ったという川崎さんは、「通っているとお客さんの「川崎麻世って本当はコレなの?」という声が聞こえてくる。変な噂が立たないようにしなきゃ。」と言いながらも、結構ハマっている様子。
さらにショータイムには大浦さん、匠さんの元宝塚トップスターのお二人も参加するとの事で、ゲイの面々を相手にどのようなダンスを披露してくれるのか。宝塚ファンならずともドキドキするようなシーンが展開することになりそうです。
また、11月13日(日)5:00PMからの公演終了後には、出演者によるトークイベントの開催が決定。舞台と同様、かなり過激な暴露話が聞けるのではという声もあり、こちらへの期待も膨らみます。
なお、この『椅子の上の猫』は、シアターアプルの後、11月18日(金)の横浜・関内ホールを皮切りに、12月5日(月)の岸和田・波切ホールまで、大阪・名古屋・福岡など全国8都市・9ヶ所で公演が行われます。
全国公演の詳細につきましては、下記のコマスタジアムサイトをご参照ください。