会見の冒頭、ファンファーレに乗ってお馴染みの淀川長治氏の扮装で登場した小松さんですが、いきなり眉毛を動かす仕掛けのテグスが切れると言うハプニングが発生。「えらい動揺してしまいました。」と言いながらも、続けて、世界のニュースになぞらえたコントで、時事ネタ、動物ネタなどなど、公演のさわりを披露。「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」の中で一世を風靡し、レコードは60万枚を売り上げたという「しらけ鳥」も登場して、一斉にカメラのフラッシュが光ります。
実際の公演では、小松さんがプロダクションの社長に扮した一人長編コントを軸に、そこへ訪れたインタビュアー吉田照美氏や、日替わりで出演するゲストとのトークコントを展開。さらに懐かしい名作ギャグから最新のネタまでを披露する爆笑ギャグ対談コーナーや、共演者と織り成す抱腹絶倒の「ワールドニュース」「小松の親分さんの墓参り」等の三人コント、「電線音頭」を熱唱する歌のコーナー等、小松政夫ワールド満載の120分になるとのこと。
「一人芝居に他の人が嵌まり込んでくる形で、自分自身の本音も語りたいと思っています。芸能界の事情なども笑いにしたいし、ゲストの方には前もってではなく、出番の5分前に来て欲しいと言っています。」ということで、コロッケ、イッセー尾形、Mr.マリック、大竹まこと、渡辺正行、大仁田厚、ケーシー高峰という、小松さんとは気心の知れた日替わりゲストの方々がどのような役割を担う事になるのか、大いに期待が膨らみます。
『楽屋の王様』というタイトルは、小松さんが昔駆け出しの頃に、先輩と一緒に楽屋に居た時に、「この面白さが舞台に出るといいのにな」と博品館の社長に言われたニックネームだそうで、「その時の楽屋での言葉が、後々に流行りのセリフになって産まれているんです。」と明かす小松さん。
「40年間は考えたら「えーっ!」と思うような長さで、40年良く持ってきたなと思います。一方で電線音頭をやりながら、同じ時に倉本聰さんのドラマにも出たりしていて、この同居が良かったのかなと思いますね。」と改めてこれまでを振り返り、「一人芝居は、中学生の頃に入場券やプログラムをガリ版で刷って、近所の広い家で演芸会をやっていた延長ですね。宴会芸なんてのはプロがやるものじゃ無いとも思いながら、それでも面白いと言ってくださるなら、宴会芸の集大成もいいかな、それを色々と膨らませてみようかな、と思っています。」と、節目の年の公演に腕を撫します。