山本芳樹・岩崎大インタビュー 2
●今度は2次元から3次元、生身の人間が演じるという事で『OZ』の魅力をより引き出していこうと考えておられると思いますが、この『OZ』の魅力とは何でしょうか
山本 簡単なストーリーで言ってしまうと、第三次世界大戦が実際に起こってしまった後という話で、人類の人口がかなり減ってしまって、こんな戦争ばかりで、戦いも飢えも無い世界に憧れている人たちが居る訳ですよ、何人も。でも実際は戦って行かないと生きて行けない。その中で生きて行く強さだったり、そういう所が魅力になって行くのではないかな。皆が抱えているというか持っているもの、目指している所は一つなんだ、と。
●それを舞台でぶつけて行く訳ですよね
岩崎 その機械的な中に、哀愁と孤独というか、――まあ、Studio Lifeのテーマの一つでも有るんですけれども、――そういうのを存分に滲み出せればいいかな、と思います。
●ムトーには「1019」というアンドロイドがずっと付いて旅をしていく訳ですが、彼を引き付けるムトーの魅力は何だと思いますか
岩崎 人間らしいんでしょうかね。凄く情熱的でもあるし、どこか冷めているところもあるし、それで分析力もある。若いながら軍曹になった所以じゃないですけれども、人間の持っている能力値という言い方をしてしまえば、高いんじゃないかと思うんですよ。それが機械的に見ても、結果として引き付けられるものになったんじゃないか、と思っていますけれどね。
山本 やっぱり・・・言葉で言うのは難しい“雰囲気”ですよね。人が集まってくる、というような雰囲気だったり・・・何なんでしょうね、引き付けられるんですよね、やっぱり。これから創っていきたいと思います。
●今回の『OZ』は7大都市での公演となりますが、お客様にここが見て欲しい、というところはありますか
岩崎 毎回言っていることになるんですが、男優集団という男だけで演っている舞台。その中で女性役も男が演っていたりして、男が演じるために女性と演じるよりも雰囲気と言うか臭いと言うかを醸し出せる。特に今回はアクションも有りますし、――サイバノイドがいっぱい出てくると思うんですけれども、――それは女性の役なんですね。それを女性の方が演ったら、またちょっと違うテイストになっちゃうんじゃないか。それを男が演じるからライフらしくと言うか、ウチの劇団らしく出来るんじゃないかな、という所が魅力になるんじゃないかと思いますね。
山本 今回東京だけではなく、全部で7都市に公演に行かせていただきます。普段東京に来られない人にも僕らが頑張って行きますので、是非観に来てください。
●最期に御覧になっている方に向けてメッセージをお願い致します
山本 Studio Lifeでは珍しいSF、そしてアクション。その中でもやっぱり哀愁と孤独も感じつつ、単に観ていても楽しめる、笑い有り、涙有りの結構色んなものが詰まっているエンターテイメント的な作品だと思うので、その辺を満喫していただきたいな、と思います。
岩崎 今回は初めての7都市公演と言う事でいろんな方に出会えることを楽しみに、『OZ』という作品を引っさげて廻って行きたいと思います。本当に
Studio Lifeには珍しい作品だと思うので、――アクションもやった事の有る人が少ないのですが、――それぞれ皆が頑張って演っているので、そこを観ていただけたり、その中にそれぞれ人間ドラマの味が有ると思いますので、そこも観ていただけたらな、と思います。
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