ミュージカル『アンナ・カレーニナ』  
シアターフォーラム トップページ

公演概要(動画) トップ
一路真輝インタビュー(テキスト)
井上芳雄インタビュー(テキスト)
葛山信吾インタビュー(テキスト)
山路和弘インタビュー(テキスト)

一路真輝 インタビュー 1/3

●まず、現在の稽古の状況を教えていただけますか
 一幕が、荒立ちみたいな形で雰囲気が出来て来たかなというところで今固めています。今のところは一幕だけですね。

●この作品は『DIVA 2001』で歌われてからファンの間でも待望の舞台でしたが、出合いと経緯を教えていただけますか
一路真輝 『DIVA 2001』は、――宝塚を退団してから何度かコンサートをやって来たんですけれども、――初めて日生劇場でリサイタルという形でやることになって、演出を小池(修一郎)先生にお願いした段階で、「どうしてもミニ・ミュージカルを演りたい。」という話になったんです。色んな候補が有ったのですが、その当時、アメリカですでに紹介されていて、曲とか脚本が出来上がっていた作品というところで、私たちにとっては実験的に「どんなものだろう」とリサイタルの中で取り上げるには丁度良い題材だったということでしょうか。それで、曲を抜粋して歌ってみたら皆が凄く興味を持ってくれて、――勿論私自身もそうなんですけれど、――そういう感じだったので、バリバリにブロードウェイで上演されているものではなかったんですね。でもそれも、私たちの形態がリサイタルだったので実現して、丁度良い頃合いで出会えたということですね。

●実際にこの歌を歌われた時の感触はいかがでしたか
 リサイタルの稽古が始まった位に全ての材料が来て、ドンと皆で始めたのでそんなに歌いこんだりする時間は無かったんですけれど、無かったにも関わらず、何だかとっても自分の肌に合うというか、不思議な感覚だったんですね。自分に合う曲、合わない曲というのが有ったとしたら、一生懸命稽古しなきゃ出来ないものではなく、何かストーンと自分の胸に降りて来た、というのが凄く新鮮でした。

●リサイタルで歌われるのと、今回ミュージカルとして歌われるのでは違いはありますか
 やっぱり違いますね。大体想像していた通りの場面にその歌が出て来るんです。「きっと、こういうシーンに出てくるんだろうな。」と思っていた通りの所にやっぱり出て来ているので、基本的にはもの凄く変わっているわけではないんですけれど、リサイタルでは一曲で歌っていた曲が、間に科白が入ったりするんですね。そういうところでテンションが、――歌だったらダーッって歌いきってしまうところが、――芝居が入ることによって凄く押さえて歌わなくちゃいけなかくなったりという事も有るので、所々何か違った雰囲気になるものがありますね。

●今回の相手役が井上さんということで、今までは親子役だったのが不倫相手になるのはいかがですか
 ちょっと言葉は難しいんですけれど、リサイタルでやっていた当時は、それをネタっぽく「昨日までは親子だったのに、今日は恋人だよね。」って言って、歌ったりしていましたけれど、やっぱりミュージカル化されるとなった時には、――役者は皆そうだと思うんですけれども、――役になりきって演る、という部分では相当リサイタルでやっていた時とは違いますね。今回の『アンナ・カレーニナ』という作品自体が持っているもので、凄く前に出てしまうのが“不倫”とかそういうものになっちゃうんですけれど、今回改めて演ることになって、原作を読んだり映画をいっぱい見た時に、単純にそれだけじゃ無いところが凄く有って、逆にそういうことを余り考えなくなりましたね。だから皆がそれぞれに、井上君なら井上君が持っているヴロンスキーの役作り、私が考えているアンナ・カレーニナという人物、そこに絡んで来る私の兄であったり夫であったり、そういうロシアの貴族階級の中での人間模様が結構面白くて、意外と想像していたほど不倫だけが前面に出ていないので、やっぱり「トルストイの名作だな。」って思っていただけたらいいかな、って、ホント正直そう思いますね。

 
1/3
このページのトップに戻る

アット・ニフティトップページへ
当サイト掲載の情報・写真等の転載を禁じます。
個人情報ポリシー
Copyright (c) @nifty Theater forum. 2006 All Rights Reserved