一路真輝 インタビュー 3/3
●話は変わりますが、年の初めということで、2005年を振り返ってどのような年だったかを伺えますか
去年は私にとっては初めてのお芝居(『娘よ』)から始まって、博多だけだったんですけれども私にとってはとても挑戦だった作品(『イーストウィックの魔女たち』)を再演することが出来て、で『エリザベート』に戻って来て、なお且つ自分にとっての新作(『モーツァルト!』)でヴァルトシュテッテン男爵夫人を演り、気が付いたら12月にウィーンで歌っていた(『MITSUKO』)という、後半ちょっと怒涛のような年だったんですけれども、一昨年が『エリザベート』一色だったので、去年はどちらかというと変化に富んでいて、演りがいもあるし、ファンの方も見ていて楽しかったと思うし、私自身も色んな人物に出会えて、でもその度に全然世界が違ったので、その辺りが一番・・・大変だったけれども変化が有ったという意味では去年の方が好きかな、一昨年よりも(笑)
●その締め括りの『MITSUKO』から一ヶ月経ちますが、今改めていかがでしたか
正直、本当にやったのかな、というくらいのまだ感覚ですね。余りにも怒涛の様に過ぎて行って、まだじっくり反省をする時間も無く『アンナ・カレーニナ』に入ってしまったので。ただ、あれだけの状態の中で演るには余りにも大きなテーマだったということで、自分の中では早くリベンジしたいなと言う気持ちも有るんですけれど、でも最近ちょっとづつ、わざわざウィーンまで来てくださった方のお手紙を読んだりとかしていると、何か凄い状況の中に居たにも関わらず、割と面白いものが創れていたというのが意外で(笑)、いい経験が出来たな、と思いますね。
●最後にこの舞台と見どころとメッセージをお願いします
とにかく小説の持っている面白さは、あらゆる世代の方に色んな角度から共感できる部分もあり、なお且つ、ロシアの1800年代の貴族社会が舞台になっているので、その華やかな部分と、人間としてはどの時代もどの身分も、その気持ちの揺らぎとか、そういうものは同じなんだと言うものを感じていただける、ミュージカルの華やかな部分だけじゃなくて、色々な角度から楽しめる作品に多分仕上がると思います。ですから、今迄は「ミュージカルってこんなものだろう。」と言う方にも楽しんでいただけると思うし、ミュージカルを楽しみにご覧になった方には逆にお芝居としても楽しんでいただけると思うので、是非一人でも多くの方に観ていただきたいな、と思います。
●ありがとうございました
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