既に公式サイトで舞台装置（模型）が御覧いただけますが、この作品の場面設定は、昔は華麗なボックス席や金色の装飾のついたプロセミアム、豪華な絞り幕などが備わっていたが、現在では荒れ果てて使用不可能に近い劇場。
　そこで乞食（ベガーズ）たちがオペラを上演するというストーリーで、客席に足を踏み入れると舞台中央から客席に向って特設舞台が張り出し、その奥には劇場の高さいっぱいにセットが組み上げられています。
　そして本舞台と張り出し舞台の左右脇には、客席（ステージシート）が約90席設けられ、さらにその外側には豪奢な飾りの付いたボックスシートが作られています。

左より：垣ケ原美枝、ジョン・ケアード、金田龍之介

　舞台稽古の開始前には演出のジョン・ケアード氏と演出家アシスタントの垣ヶ原美枝さんが舞台上に登場し、「本日が世界初演となります。今日のお客様はモルモット観客です（場内笑）。でも皆さんに来ていただけて本当に嬉しいです。」とご挨拶。
　そして「今日は舞台稽古で最後の通しなので、まだ途中で手を加えたりする事が残っているかも知れません。」という事で、照明、音響のデザイナーを始め、最後の詰めの作業を行っている舞台監督、振付、衣裳、演出補などのスタッフをユーモアを交えて観客に紹介します。

　上演時間は　第1部：1時間、休憩20分、第2部：1時間、休憩10分、第3部：1時間の合計3時間30分。
　途中の休憩時間には出演者たちがステージサイドや客席通路を始め、劇場中に出没して観客に話しかけたり、お互いに声を掛け合ったりのパフォーマンスで観客を『ベガーズ・オペラ』の世界に引き込み続けます。

　終演後には、このオペラを書いた若き詩人トム役の橋本さとしさんが舞台に登場して「今日は色々とハプニングもありましたが、舞台稽古ならではのテンションの舞台だったと思います。」とご挨拶。観客からは大きな拍手が送られていました。

　既にチケットは全席完売ということで、これからのご観劇は難しいかもしれませんが、今回の舞台は、東宝ミュージカルとしては初めてDVD化されて6月に発売されることが決定しており（税込・9,000円）、送料無料となる特典付きの予約が劇場内の特設申込所で受け付けられています。
　また、ファックスでの申込も出来ますので、詳細は帝国劇場売店事務所　03-3211-4951（10:00〜17:00）までお問合せください。

　そして、1月14日(土) 18:00からのNHK BS-1「週刊シティー情報」では、ジョン・ケアードのインタビュー、舞台稽古の模様などが盛り込まれた『ベガーズ・オペラ』特集が放送される予定との事ですので、今回のチケットを手にされた方も、残念ながら買いそびれてしまった方も要チェックかも知れません。

左より：橋本さとし、高嶋政宏