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シアターフォーラム 【訃報】本田美奈子.さん、急性骨髄白血病のため死去。享年38。

 歌手であり、女優である本田美奈子.さんが、11月6日午前4時38分急性骨髄白血病のため都内の病院で永眠されました。38歳の余りにも早過ぎる旅立ちでした。


 本田さんは1985年に歌手としてデビューし、同年の日本有線大賞、日本レコード大賞などで新人賞を受賞。「1986年のマリリン」などのヒット曲があり、ロックバンドを組んでの音楽活動も行っていました。
 1992年にミュージカル『ミス・サイゴン』のキム役を射止めたのを皮切りに、以後『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ、『屋根の上のバイオリン弾き』の次女・ホーデル、『王様と私』のタプチムなど数々のミュージカルに出演、その高い歌唱力と演技力は好評を博してきました。

近年では、2003年10・11月にミュージカル『十二夜』で原作には無い“猫”役で、キュートな魅力を振り撒いた他、2004年2月にはミュージカル『ひめゆり』、2004年5月〜7月にはミュージカル『クラウディア』でタイトルロールを演じるなど活躍、2004年11月には「本田美奈子.」と改名を行いました。

 2005年はデビュー20周年の節目の年にあたり、3月〜5月のミュージカル『レ・ミゼラブル』でのファンテーヌ役への新たな挑戦や、5月・6月の『クラウディア』再演への出演、そして歌手としてのコンサートなど精力的な活動が予定されていましたが、2005年1月に急性骨髄性白血病が発覚し、全てのスケジュールをキャンセルして入院・治療に専念。出演が予定されていた『レ・ミゼラブル』のロビーには、キャストやファンからの一日も早い回復を祈るメッセージが掲げられていました。

『十二夜』猫役 本田美奈子.
東宝ミュージカル『十二夜』より

 その後、臍帯血移植手術が成功して快方に向かっていると伝えられ、5月には病床で書き綴った「応援して下さっている皆様へ」と題する直筆メッセージを公表。5月21日には自らセレクトした20周年記念のベストアルバム「LIFE 本田美奈子・プレミアムベスト」を発売。
 10月19日には、「アメイジング・グレイス 〜クラシカル・ミニ・ベスト」と題したミニアルバムを、「ライブ映像DVD」の特典付きでリリース。この中には入院の2週間前にレコーディングしていたという、ミュージカル『十二夜』の中の「♪ララバイ」も収められています。
 
 こうした活動により、まもなくの復活が期待されていた本田さんでしたが、病気の再発が判明し、再入院しての治療も甲斐なく、計10ヶ月余りの闘病の末、逝去されました。


 今回の本田さんの訃報に接し、1992年から『ミス・サイゴン』初演で1年6ヶ月に渡り共演した市村正親さんからは、『モーツァルト!』公演中の福岡・博多座よりコメントが寄せられました。

彼女がミスサイゴンで華々しくデビューした時、一緒に一年半のロングランを乗り切り、その後の美奈子のミュージカル活動はなくてはならない存在になりました。
治ったら又一緒の舞台と思っていたのに残念というより、悔しくて堪りません。
何故こんなにも早く…今は冥福を祈るばかりです。

 そして、『十二夜』で共演し、現在『マイ・フェア・レディ』に出演中の大地真央さんも、哀しみのメッセージを寄せました。

美奈子ちゃんの突然の悲しいお知らせを今だに信じる事が出来ません。私の事をとても慕ってくれた美奈子ちゃんの可愛い笑顔を思うと、胸がはりさける思いです。
病床のつらい中からもお手紙をくださり、希望を持ってがんばっている姿を知り、私も美奈子ちゃんは絶対によくなって元気な姿を見せでくれると信じていました。
本当に残念でなりません。
最初で最後の共演となった「十二夜」での猫の役で聴かせてくれたあの素晴らしい歌が
今も忘れられません。
美奈子ちゃんの歌はいつまでも人々の心の中に生きつづける事でしょう。
心からご冥福をお祈りいたします。


 本田美奈子.さんの告別式は9日午前10時から埼玉県朝霞市溝沼1259の1の朝霞市斎場で行われます。

 心より謹んでご冥福をお祈りいたします。

本田美奈子.オフィシャルサイト 
コロムビア、本田美奈子. サイト


   

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