LONDON Musical『OUR HOUSE』  
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インタビュー(後藤ひろひと) 

●「マッドネスの音楽の事なら後藤さんに聞いてください」との事ですが
後藤 そうですか、押し付けられましたか(笑)

後藤ひろひと ●このミュージカルが上演されると聞いてどう思われましたか
後藤 いやぁ びっくりしました。これをやるとは思わなかったです。“アバ”だったり“クイーン”だったり、日本でも何曲かメジャーなミュージシャンのトリビュートはやられて来ましたけれど、“マッドネス”となるとどれだけの人が覚えているかな、というのがありましたから。私自身はロンドンで公開される前からその稽古場日記みたいなものをロンドンからメールマガジンで取っていたんですよ。で、上演されたというところまで知っていたんですけれど、日本でやるというのはホントにもう、ビックリしましたね。だから、どれだけ伝わるんだろうという不安はありましたけれどね。

●その時はご自身が関わる予定はなかったのですか
後藤 なかったです。もうマッドネスファンだというだけで、割り込んだような状態で仕事を得た機会ですね、今回は(笑)

●出演の他に、訳詞もされているそうですね
後藤 やっぱりマッドネスはデビューした時から大好きだったので――その頃私は、まだ小学生でしたけれどね、――是非マッドネスファンでも喜べるような、マッドネスが本当は何をしようとしたのか、マッドネスがもし日本のバンドだったらどういう歌詞にしただろうか、というところまでを凄く考えたかったので、歌詞の翻訳に関しては是非やりたかったですね。

●ファンだということでやられる事になったのですか
後藤 それはもう相当アピールしましたね。(企画製作の)アトリエ・ダンカンの社長から(笑)、演出のG2からね。演出のG2に関してはいっぱい仕事をやってきたので、「何でお前がやるんだよ。」ともう最初は喧嘩腰でしたね。で、「マッドネス、何曲知ってるんだよ?」と言ったら「一曲も知らないよ〜ん」と言う訳です。「ちょっと待ちなさい、私が居ないのはおかしいじゃないか」という言い方で(笑)、――「おかしいじゃないか」という事は有り得ないですけれどね、――でも、もう今は本当に楽しいですよ。稽古場に居ても楽しいし、だって20人〜30人くらいがマッドネスの歌を一斉に歌っているというのは、おそらく81年だったか84年だかの最後の来日以来、日本では無かった事だと思いますね。だから「今日は後藤さん稽古ありませんから、お休みでいいですよ」って言われても、「俺が家に居る間も、皆が30人でマッドネスを歌って踊っているんだったら、ちょっと悔しいな」と思って、ついつい来ちゃうんですよね、稽古場に(笑)。

●それだけのマッドネスの音楽の魅力とはなんでしょうか
後藤 もの凄く楽しい音楽です、とにかく。もともとはダンスミュージック、スカ、レゲエでデビューした人たちだったんですけれど、それに余りこだわり無くポップスに切り替えて、長く生き残ったバンドだったんですね。当時、何バンドかスカのバンドは居ましたけれど、子どもなんかの人気も凄く高いバンドだったんですよ。プロモーションビデオの面白さとか、ライブの面白さとか、あと、音楽的な歌詞の遊び方とかね。子どもがおもちゃのピアノを弾いているような、そんなイメージの曲がいっぱいあるので、子どもからの人気も、当時ロンドンでは高かったらしいんですよね。それが俺の中で音楽としての基本になっちゃっているんですかね。

●それが舞台になって、その使われ方はいかがでしたか
後藤 もう、悔しかったです。「俺よりマッドネスを愛している人がいっぱい居るんだな」と思いましたね。ティム・ファースという人が作家ですけれど、こんなに上手に、今じゃ誰もレコードプレーヤーに乗せなくなってきたような曲を、こんなに大事に当てはめて、もう一回その曲に大きな意味を創っていったりする、というのは、訳しながら泣けて来ましたね、嬉しくなっちゃって。

●では、この舞台の魅力は
後藤 とにかく楽しい舞台です。で、単なるミュージカルじゃなくて脚本の部分、物語がとっても良く出来ているんで、マッドネスをご存じないという方でも、しっかりストーリーとして楽しんでいただける上にマッドネスの楽しい曲とダンスが入っていますんで、全てにおいて楽しんでもらえると思います。

●最後にメッセージをお願いします
後藤 私は生涯最大の名誉とも思えるような仕事をやりました。マッドネスの歌詞を訳す、という作業をさせて貰いました。是非皆さん、劇場に足をお運びいただいて、そして歌詞など覚えていただいて、自転車でも乗りながら口ずさんでいただけたら本当に幸せだと思います。物凄い楽しいミュージカルが出来上がりましたので、是非ともご覧ください。

●ありがとうございました

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