インタビュー（中川晃教・坂元健児・新納慎也） 1/3
●それぞれの役柄とキャラクターを教えてください
 新納 主役の中川晃教君扮するジョーの親友でルイスという役を演ります。何と16歳です。坂元健児さんとアッキーと3人で3バカトリオで常に居るんですけれど、僕の演る役は割と冷静で繊細で、何となくちょっと引いた所から2人なり3人なりを見つめている、っていう役にしようかな、と今日（5月24日）の段階ではそう思っています。
坂元 僕の役は中川君演じるジョーの友達ということで、3人でいつもつるんで遊んでいるんですけれど、僕のキャラクターは凄くボケているんですね。その場の状況を把握していない、頓珍漢な事を言う（笑）、すっとこどっこいの頓珍漢みたいな、そういう役です。
中川 僕が演じる役はジョーという役です。このジョーはストーリーの中で一人二役を演じるという、台本上には〈良いジョー〉〈悪いジョー〉という風に書かれています。その他にプレーンな＜ジョー＞というのがあって、厳密に言うと三役を演じるという感じです。16歳から始まって22歳くらいまでで、今の僕の年齢よりも3つくらい若い。今までは自分の年齢よりも上を演じてきた事の方がどちらかと言うと多くて、それに関してはあまり抵抗感や、そんなに難しく考える事は無かったんですけれども、内面が出て行くという部分で言えば、今回の役はより自分自身に身近な部分からアプローチして行きたいな、と。尚且つ、その善悪、＜良い＞＜悪い＞の二役を演じ分けるにおいて、その相対的な部分というのを上手く演れたらいいな、と思います。
●ジョーからみて、エモとルイスはどんな存在でしょうか
 中川 最高の友達。これ以上無い友達、仲間。心の中で言葉には出さないけれども、多分お互いの悪い部分をしっかりと解りあえてる・・・悪い部分を解って尚且つ愛している関係、そういう仲間だと思うんですね。この作品の後半で＜悪い＞・・・嫌いな部分が出てくるんですね、そういう＜悪い＞ところが出てきた途端に、仲間の友達、この二人は少し身を引く訳です。そういう関係って本当にリアルだな、って僕は思う。
●エモとルイスから見たジョーとは
坂元 僕のセリフの中で、――ジョーよりエモの方がリーダーじゃないですけれど、――自分の方が偉いと思っているようなセリフが結構あるんですね。薬局でコンドームを買うシーンが有るんですけれど、そこでも「俺たちに任せとけ」みたいな事を言うし、2幕のレストランのシーンで、家が壊されるというか、乗っ取られる地図を見せられる時も自分が提案しているような事を、頓珍漢な事を言っているというような、凄く勘違いしているんですよね。だから、凄く親しいんだけれど、自分が引っ張っているって勘違いしているんじゃないかなって、最近ちょっと思うんですね。
あとルイスに関しては、ルイスはエモの事が大好きで、それにも気づかず、常に自分の側に居て当たり前の存在、空気のような存在なのかな、って感じがしているんですけれど、それはまだこれからどんどん色々やっていく中で、他にも色々楽しいことが出てくるんじゃないかと思っています。
新納 僕が演じるルイスという役と坂元さんが演じるエモという役は多分みなし子なんです。親が居なくてジョーのお母さん、――キャスといって香寿たつきさんが演じるんですが、――が大家さんの家、それが「OUR
HOUSE」なんですが、そこに僕たちが引き取られて、多分ちっちゃい頃から3人は兄弟の様に育てられて来ているんです。だから兄弟みたいな感覚なんですけれど、でも同級生で大親友の友達で、だから友達であり兄弟であるというところなんです。兄弟よりももうちょっと知っている事は知っているだろうし、普通の友達よりも知っている事は知っているだろうという。
僕が演るルイスという役は、――これは僕が演っていて勝手に生まれた事なんですけれど、――二人がルイスに向かっているベクトルよりも強く二人の事を愛している。多分、愛情に以上に執着してしまう男なんじゃないかと思って、それはキャスというお母さんに対してもですし、ジョーの事が大好きだし、エモの事が大好きだし、っていうのを常に思っていて、だから最後の最後までジョーはどんどん変わって、酷いジョー、悪いジョーになって行くんですけれど、それでも最後の最後まで基本はジョーの事を大好きであるという事を、失くさないようにしたいな、と今日は5月24日ですけれど（笑）、この段階では思っています。
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