三谷幸喜最新作『国民の映画』
後列左より:風間杜夫、新妻聖子、白井晃
左より:段田安則、小林隆、石田ゆり子、小日向文世、吉田羊、今井朋彦、シルビア・グラブ、平岳大、小林勝也
日大芸術学部在学中の1983年に劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成(劇団は1994年度の公演より30年間の充電期間中)。以降、舞台・テレビ・映画の脚本・演出を手掛けて数々のヒット作を産み、またエッセイなどの出版や、テレビ出演もこなすなど精力的な活動を続ける三谷幸喜。
自分の創作活動のモチベーションは、ここへ来るまでに影響を受けたジャンル(舞台・テレビ・映画・小説)に対する「感謝」、これまで一緒に仕事をしたスタッフ・俳優に対する「感謝」と語り、自身が50歳を迎える2011年は「三谷幸喜 大感謝祭」と銘打って、4本の新作舞台の作・演出を始め、映画の脚本・監督、テレビドラマの脚本・演出、そして20年ぶりの書下ろしとなる小説の出版と、計7作の創作活動を行うことを明らかにし、まさに八面六臂の活躍をみせる一年間となります。
その第一弾となった舞台『ろくでなし啄木』(1〜2月 出演:藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵)に続き、第二作『国民の映画』が公演中です。
この『国民の映画』は下記のコメントにも書かれているように、4本の新作舞台の中で唯一三谷幸喜自身が発案し、実現を希望した企画。
モノを創る現場が好きだと語り、『笑の大学』で劇作家、『ラジオの時間』ではラジオ局で働く人々、『ショウ・マスト・ゴー・オン』で舞台監督、『マジックアワー』では映画に携わる職人たちの話を創り出して来た三谷幸喜が、今回描くのは映画を企画するプロデューサー。
舞台は1941年のドイツ・ベルリン。ヒトラー内閣がプロパガンダのために創った宣伝省の初代大臣ヨゼフ・ゲッペルスは全ての芸術とメディアを監視する権利を与えられていた。
ある日、彼は国内有数の映画人を招いてホームパーティを開き、そこで最高のスタッフとキャストを使った自分の理想の映画、全国民が誇れる理想の映画、つまり「国民の映画」を製作する計画を発表する。
しかし招かれてもいないのにやってきたナチス高官や、ゲッペルスに取り入ろうとする人々の思惑が入り乱れ、虚飾と陰謀に満ちた一夜は、あらぬ方向へ展開して行く・・・
「笑いはあるがコメディではない。人間ドラマを描きたい」という今作の出演は、三谷作品常連とも言える小日向文世、石田ゆり子、小林隆、ミュージカル界で活躍のシルビア・グラブ、新妻聖子、2003年の「オケピ!」以来の登板となる白井晃ら。
さらに意外にも初出演となる段田安則、小林勝也に加え、「学生時代には人気の小劇場スターで、一緒に仕事を出来るのは嬉しいし光栄だと感じている。」との三谷の熱いオファーに応えて風間杜夫が満を持しての初参加と、豪華なキャスティングが実現しました。
政治に翻弄される映画人と政治に取り付かれたナチス高官たちの群像劇。
三谷自身がチャレンジと語る『国民の映画』は、神奈川・横浜にあるKAAT 神奈川芸術劇場での公演が行われています。
日程・当日券などの詳細は、下記のサイトをご参照下さい。
【三谷幸喜コメント】
『国民の映画』は、僕が小学5〜6年の頃、水木しげるさんの『劇画ヒットラー』という漫画を読んだことがきっかけとなっている作品。なんと構想約40年という壮大な企画なんです。
笑の部分もありますが、コメディではなく、僕が初めて挑む「人間ドラマ」に仕上がりました。
僕は娯楽作品しかつくる気はない、つくれない作家ですが、そのひとつのチャレンジとして『国民の映画』は、みなさんに自信をもってお贈りできる作品になっています。是非、劇場でお楽しみください。
三谷幸喜・生誕50周年の2011年
パルコ・プロデュース公演 三谷幸喜新作描き下ろし
『国民の映画』
キャスト | ヨゼフ・ゲッペルス | 小日向文世 |
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ハインリヒ・ヒムラー | 段田安則 | |
ヘルマン・ゲーリング | 白井晃 | |
マグダ・ゲッペルス |
石田ゆり子 | |
フリッツ | 小林隆 | |
エミール・ヤニングス |
風間杜夫 |
|
グスタフ・グリュンドゲンス | 小林勝也 | |
エーリヒ・ケストナー | 今井朋彦 | |
ツァラ・レアンダー | シルビア・グラブ | |
レニ・リーフェンシュタール | 新妻聖子 | |
エルザ・フェーゼンマイヤー | 吉田羊 | |
グスタフ・フレーリヒ | 平岳大 | |
スタッフ | 作・演出: | 三谷幸喜 |
公演情報
日程 | 2011年3月6日(日)〜4月3日(日) 全33公演 |
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会場 | PARCO劇場(渋谷パルコパート1 9階) |
料金 | 9,000円 (全席指定・税込) |
問い合わせ先 | パルコ劇場 03-3477-5858 |
日程 | 2011年4月6日(水)〜4月17日(日) 全15公演 |
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会場 | 森ノ宮ピロティホール |
料金 | 9,500円 (全席指定・税込) |
問い合わせ先 | キョードーインフォメーション 06-7732-8888 |
日程 | 2011年4月20日(水)〜5月1日(日) |
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会場 | KAAT 神奈川芸術劇場 |
料金 | S席 9,000円 A席 6,500円 B席 4,500円 |
問い合わせ先 | チケットかながわ 045-662-8866(10:00〜18:00) |