「夜這い」を下敷きに「不道徳」を描く 「劇団、本谷有希子」公演『甘え』〜初日会見

甘え 初日会見
左より:本谷有希子、小池栄子

初日を迎えてのお気持ちを聞かせてください
小池 お客様がどういう反応をするのかは楽しみですけれど、ここまでやるべき事は積み重ねて来たので、演出家の言葉を信じて頑張ろうと思います。

手ごたえはいかがですか
本谷 殆ど小池さんは出ずっぱりで、後の四人の猛者を相手にしていく感じなので、もう小池さん次第ですね(笑)。

今回の役を演じられてみていかがですか
小池 自分の価値観と戦うという、今回の女の子なんですけれど、それは自分にも置き換えられる部分が在ったので、今まで築いてきた価値観というものとどう向き合って戦うかというのは、ちょっと似ている部分も有るなぁと思ったのですが、演りながら苦しんでもいますね。その分、演りがいもありますけれど。

似ている部分がある分、演り易いということはないのですか
小池 いや、演り易い訳ではないですね。この2時間の舞台を通しながら、自分と向き合う時間でもあったりするので、日に日に精神はやつれていく感じです(笑)

まだ一ヶ月ありますから、向き合い続けていく訳ですね
小池 はい。いい勉強になります。

今回、そうした役を創られて、小池さんにお願いした意図はなんでしょうか
本谷 役は完全に小池さんを見て私が創った人物なので、小池さんだったからこういうキャラクター・人物になったのですけれど、「脳味噌がお洒落で、価値観がダサい人」って面白いな、と思って、――小池さんはそうでは無いですけれど(笑)――、価値観がダサかったら面白いなと思って当ててみて貰ったらハマッて(笑)。私はテレビでしか彼女の事を知らなかったんですけれど、「結構本質的な部分を引っ張っている」と言うから、似ているんじゃないかと思います。

本谷さんとは映画も撮ってらっしゃいますよね
小池 もう撮り終わって、秋に公開です。

映画と舞台でご一緒して、本谷さんの印象はいかがですか
小池 脳味噌お洒落ですね(笑)、相当お洒落ですね。どうしたらこういう脚本が書けるんだろうと。やっぱり面白いですし、同年代で刺激される方との出会いがあまり無かったから、本谷さんとは私の中では凄く衝撃的な出会いで、一緒に仕事していて良い刺激を貰っていますね。

殆ど同じ年でしょうか
小池 はい

同じ年の女性というのは書きやすいものなんですか
本谷 そうですね、二人で話をしたりすると同い年なので、そんなに気負わずに話が出来たりしますし、小池さんの人柄がフランクなので・・・余りにもフランクなので(笑)、楽しい感じになっています。

タイトルが『甘え』ですが、小池さんは甘える方ですか、甘えられる方ですか
小池 意外に甘えますけれどね。今回は特に先輩たちばっかりなので、物凄くどっぷり甘えていますね、稽古場でも。

プライベートでも甘える方ですか
小池 それは人間ですから甘えます(笑)。私そんなイメージなのかな

小池さんは後輩に甘えられる方なのかな、と
小池 下に甘えられそうとは言われますけれど、そんなに姉御気質ではないので、多分皆さんが思っているほどは・・・甘えますよ、女の子なんでね。

先ほども甘えるということでしたが、共演者の方々はいかがですか
小池 本当に凄く助けていただいて、やっぱり皆さん舞台に慣れていらっしゃる方ばかりなので、「こっちから観るとこう観えるから、ここは直した方がいいんじゃない」みたいなアドバイスを私に下さったりしますので、そうやって日々改良していく感じです。

今の仕上がりは何点くらいですか
小池 それは演出家に聞いてみてください(笑)。でも満足はしちゃいけないと思いますので、はい。
本谷 何点というか、魂が在るか無いかという話を凄くしていて、・・・ちょっと魂が在る感じですね(笑)

最後にPRをお願いします
小池 魂の篭った芝居を皆さんに観ていただきたいと思って頑張っていますので、是非劇場にお越し下さい。宜しくお願いします。

● ありがとうございました

「劇団、本谷有希子」第15回公演 『甘え』

作・演出: 本谷有希子  
出演: 小池栄子/水橋研二/安藤玉恵/広岡由里子/大河内浩  
     

 

公演情報
東京公演
日程 2010年5月10日(月)〜6月6日(日)
会場 青山円形劇場
料金 6,000円(全席指定・税込) ※未就学児の入場不可
問い合わせ先 潟買Bレッジ内 劇団、本谷有希子 03-5361-3027

 

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